2011年4月アーカイブ

失敗の箱は大きめに

新一年生になる長女。

夢はケーキ屋さんになるそうで、
昨日、今日とシフォンケーキ作りに励んでいる。

「綾ちゃん、ケーキ作るから!」
そう宣言して一人でボールやら卵を準備。

メレンゲを泡立てていると「あっ」という声。
見るとメレンゲのボールがひっくり返っていた。

綾子「ごめん、どうしよう」
私 「どうしようかね・・・」
綾子「お母さんこんなんなったことある?」
私 「たぶん、あるね」

娘の足もとに流れていくメレンゲを見ながら、

リーダー講座で何回も繰り返した
12-Lが頭の中を駆け巡る。

1.失敗は不適切な行動ではありません
2.子どもは失敗を通じて成長する
3.子どものよい意図や努力を見つけ出そう

ほんとだ、失敗の箱に入れたらマイナス感情は見事なほどOFFのままだった。
いつもなら、大きなため息をするところだけど、体はやわらかいままだ。
パセージはすごいなぁ。

とりあえずメレンゲにまみれた娘にシャワーをすすめる。

これからどうするかゆっくり子どもの話を聴いてみよう。

娘がシャワーを浴びながら何か言っている。

「失敗しちゃった。まぁこんなこともあるよね」

そうね。こんなこともありますわね。
がっかりしてなさそうだし、動揺もしてなさそう。
いい性格だな。

シャワーから出てきた娘は裸ん坊のまま
兄のするDSをしばし覗き込んでいる。

床や壁にこぼれたメレンゲはそのまま。

うっかりすると『不適切~~』と思いそうなので、
マイナスの感情がなくなる工夫をする。
その場を離れて、本の整理。

5分経ってもそのままなので、声をかけてみる。

私「なぁなぁ綾ちゃん、ケーキ作るん、このあとどうする?」
娘「ケーキ作る」
私「あのこぼれたん、どうしよう?」
娘「お母さん片付けとって」
私「えぇ...。一緒にしよう?」
娘「綾ちゃんできん」
私「一緒にしたらできるよ」
娘「先にしよって」
ゲームを覗きこむ娘。

少々複雑な気持ちのまま片付けに向かう。

でもさと子さんが言よったよな。
「よい意図があるはずです」

片付けを手伝ってくれる次女と二人で床を拭いていると、
娘「綾ちゃん、壁拭くわ」
私「ありがと、きれいになったな」

娘「お母さん、次またこぼれたらいかんきん、ボール持っといて」
私「そうするわな」

今後同じ失敗を繰り返さない為に自分で考えてくれたんやな。
二人で不足した卵白を足して、ケーキの生地を完成させる。

オーブンに入ってホッと一息。娘に聞いてみる。
私「なぁなぁ、さっき綾ちゃんが失敗した時のお母さんの対応はどうやった?」
娘「まぁまぁ」

さいでっか。


【真鍋 陽子 2011年3月31日】

新しい社会と子育て

もうとっくに成人しているむすめに注意されました。

「お母さんは、ブログの文章とmixiに書いている日記と人格が違う。ブログは堅すぎる」

と・・・。


パセージで育った(まあ、十分とはいいませんが)子どもは、どこの子もたいていはっきりと自分の意見を言いますね。

(まあ、親だって言うわけですけれど・・・)


前回のパセージの朝、一緒に米子に行ったときのこと 〔注:朝食を抜いて、パセージ打ち合わせのモーニングを楽しみに1時間以上の道のりを運転している〕 を書かれてしまいました。


以下、ブログより一部引用
******************

倉吉出発が少し遅れた時点で心が乱れて始めている母。

「パン!パン!パン!
パン食べる時間がぁあぁ!!!
それだけはなくせない!!!!」

母のパンへの執着は予想以上でした。

始終会話にパンへの焦燥感を感じさせる母。
アクセルをこまめに踏みやがります。
落ち着いて!

431号線にさしかかりパードレ〔注:パン屋さん〕が近付いたことによりテンションが上がりきった母。
あれはちょうどノス〔注:「ノスタルジア」というカフェ〕の前あたりで停車していたとき...。
母の熱気で曇った窓に、母は人差し指を向かわせました。
そして、


パン


とニヤニヤ落書きをし始めました。
半世紀生きても曇った窓に落書きとかするんだ。

しかも、パソになっている。


笑いながら写メを撮ろうとする私に、
「待って!パンの絵も書くからっ♪」
と人差し指を立ててキャルンッ☆とする母。

お母さんwww


私は母の血が流れているのだなぁと、
光栄(?)ながらも不安になりました。

・・・中略・・・

まぁそんな母の虜であるのです( ̄∀ ̄)
これでいて仕事など真面目な話になるといきなりキリッとなるので、尊敬したりもするのです。

******************引用終わり


新しい社会に対応した
新しい子育てを実践したところ、

こんな子どもが育ちました。


でも、お話すると、いつも、自分の能力を信じて自立している人でいてくれているなあ、と思います。
この子が小さい頃、いろいろな講座を経験しましたが、アドラー心理学の子育て講座はわたしに一番合っていたのだと思います。

この「よさ」を伝えて、次の新しい社会で子育てをするお父さんやお母さんを応援していきたいと思います。


【倉吉エンカレッジの会 R.(鳥取) 2011年02月23日】