2013年2月アーカイブ

 2月です。三学期もちょうど半分、今年度の修了まで後1カ月余りとなってしまい、あせる気持ちと、1日1日を大切にしようという思いが重なる毎日です。そんな中での保健室での話をひとつ。


私のような養護教諭の仕事は、人の話を聞くことが多いが、ある日の昼休み保健室にやってきた生徒たちに、「今日は、私の相談きいてくれる?」と尋ねてみた。すると、「かまんよ。きいたる」というOKをもらったので相談にのってもらうことにした。

「彼氏が欲しいし、結婚もしたいけどできんの。どうしたらいい?」という悩みを相談した。すると生徒から、まず「先生、自分のいいところ言ってみて」という質問。ちょっとはずかしいなあと思いながら、二つくらい言うと、何人かが私のいいところと思うところをいくつか付け加えてくれる。

次は、「先生、どんな人が好きなん?」という質問。私の星座や血液型まで聞いてくれたり、最初からのそんなやりとりをカウンセラーふうにメモをしてくれる生徒。生徒たちに人気の占いの本も活用して、私のことを一生懸命理解しようと、そして勇気づけようとしてくれる姿。

結局、「日本中、あちこち行きまくれ」というアドバイスと「あきらめない。ハートを強くして」と自分の胸をたたきながら励ましてくれた。

その後も、私の相談は続き3つ目でチャイムが鳴り時間切れ。保健室を出て行く時に、その中の一人の生徒が「先生、幸せやね」と。「ほんまにほんまに私は幸せやわ」と答える私。

生徒たちがなんとか力になりたいと、思考しながら真摯に向き合ってくれる彼らに勇気と幸せをもらったある日の保健室の昼休みだった。 


【S.K(三重) 2013年2月】