2015年12月アーカイブ

アルゴリズムのお稽古

いま、ドライヤーをかけていたら、でんで(息子 4歳)が、コンセント引っ掛けて、
ドライヤーが消えた。

チッ(点火)

は!いかんいかん。

 ここから繰り出す「裁き」の一手から消火しなくてはいけないって昨日学んだじゃないの。

うーーーーーーーん

「(ドライヤーに)ドライヤー消えちゃったー。おーい。」

昨日の講座(特殊講義と演習『育児のアリゴリズム』)をマネして私なりの精一杯。

しながら

どうかなぁ。
わたし、いま、さばいてるかな?こどもを。
カラダをチェック。
わずかに、カラダに力入ってますね。
でも、いつもの冗長性ある行動とは違ってる。

カラダの力をチェックしたあと、もう一回

「おーい、ドライヤーさーん。どうしたのー?」というと

でんで「おい!ドライヤー!ママが困ってるぞ!どうしたんだ!」
といった。
いままで見たことのない返しである。

さてどうしよう?

短足でんでは、コンセントに足を引っ掛けて電気が通らなくなっちゃうことがよくあって、そのたびに
「でんで、コンセント抜けたよ。コンセントさして!」
などと「お裁き」を申し渡していたのです。

ここは、ドライヤーさんにコンセントが抜けちゃってと答えてもらおうか?

ドライヤー(母小声)「コンセントが抜けちゃったんです〜〜」

でんで「!?ママ!コンセントて何!?コンセントが抜けたんだって(大まじめ)」

母「コンセントってあれよ」

でんで「これが抜けたら動かないの?」

母(え?!知らなかったの?だって、コンセント抜けたよ!さして!って今まで言ってきたじゃん。あれでは、なんにもでんでは学ばなかったんだ)「そう言ってる」

でんでがコンセントをさす。

すると

ドライヤー「ブォーー」

でんで「ドライヤーうごいた!」

母「うごいたねーよかったー^^」

アルゴリズム4を使ったつもり。
でんでは、コンセントと家電の関係を始めて学んだのかもしれない。

でも、アルゴリズム5でもよかったのかも。。。失敗なんだ。

育児のアルゴリズムのまとめを書こうと思ってるのにエピソードが降って湧き、
なかなか時間がない。。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今日もアルゴリズムレッスン

魚焼きグリルでグラタン焼いてたわたし。

でんでが、今日のご飯なにー?っていうからグラタンだよー。
これ。て魚焼きグリルあけて見せた。

 「焦げてる?」って言われて
「あー(苦笑)、焦げ目?焦げてるように見える?」とか話してたら

ゲホンゲホンってグラタンの前で!!

(点火)(`_´)

いかん!また怒りの火がついてる。

えーーーーっっっっっと

ここで、何か気の利いたことをいいたい!(あれ、方向性違ってる。。。?)

!ヒラメいた!!

「でんで、グラタンに咳するとグラタンさん風邪ひくよ。」

でんで「グラタン風邪ひくとどうなるの?」

わたし「それが〜〜、ゴホンゴホンって咳とかしないの!グラタンさん!
だけど、風邪ひいてるから、なんと!食べた人に風邪うつしちゃうの!」

でんで「(ショック)さらちゃんは?(もう食べちゃったか!?)」の心配

わたし「まだ食べてないよ。」

でんで「ママは?」

わたし「まだ食べてない。だいじょうぶ、だからゴホンゴホン
グラタンさんの前でしないでね。風邪ひくから」

でんで「わかった」

いつもは、風邪菌がね!はいって汚いし、やめてね!

とか言ってるんだけど

伝えたいことはみんなに気持ちよくご飯を食べて欲しいし、
グラタン食べたら風邪ひいた。みたいなことなってほしくないから、咳するときは食べ物避ける。とかなんだけど

グラタンさん風邪ひく小噺で、とっさに姉を心配するやさしい
でんで。伝えたいこと伝わった気がする。

あぁ、擬人法っていうんだった。これって、国語で習った。
こんな風な使い道があったのか。

パセージプラスの大切な話をするで出てくるたとえ話もこんな感じのでもいいのかしら。

なんだか、精一杯やってこんなだけど、とにかく楽しい。

こんな風に、楽しむにはどうしたらいいかってかんがえる訓練をしてきてないけど、
このアルゴリズムは楽しい。
 育児は楽しいものだって、いろんなところに書いてあるけど、なんだかくすぶって納得してなかった。

けど、今は楽しいかも。


【奥田 美幸 2015年12月7日・8日】

それぞれの作戦

1歳3ヶ月の次男は、先日めでたく母乳を卒業した。
私の負担がずいぶん減って楽になった。
卒乳してすぐは、泣いたときの奥の手である母乳が使えないので
泣かせっぱなしにして罪悪感を感じることが多く、少し辛かったが
もう母乳を飲んでいたことなどすっかり忘れてくれたようだ。
赤ちゃんは切り替えが早くて助かる。

しかし、夜中の授乳なんて、本当は必要なかったのだと思う。
3食たっぷり食べて、時にはおやつにバナナを1本食べる次男には、
絶対に夜食の必要なんて無い。
だけど夜中におむつが濡れて泣いて起きたときに、
私は母乳をあげないと泣き止まないと思い込んでいたのであげていた。
「ぼくはこんなにこんなに悲しんでいるのに、それでもあげないっていうの?」
と言っているかのような演技派の次男の作戦に負けていたのだ。
彼は自分がかわいいことをよくわかっている・・・。
そして親がかわいいものに弱いことをわかっている・・・。


次男も当然というか、やはり意志強固で、
ご飯のときには他人の食べているものを自分にもくれと激しく主張する。
1歳ではまだ食べられないものも多くあるので、これはダメだよと言うのだが、
顔をくしゃくしゃにして天を仰ぎ両手を挙げて、
「ふぇっ!」と嫌がる。
それでももらえないと、椅子から自分で降りて床に転がって
「ふぇ〜〜!ふぇえええ〜!」としばらく泣きわめく。
時々長男が
「しゅんすけ、あのね、まだしゅんすけには食べられないものもあるの。
 食べてもいいものもたくさんあるんだけど、今はこれはダメなの。
 大きくなったら一緒に食べようね。」
と優しく諭してくれると、たまに神妙な顔をして泣き止むこともある。
私は次男の「ふぇっ!」ぐらいではもうびくともせず、
彼の大好物のにんじんと、ひじきふりかけを与えれば
だいたいのことは水に流してくれる。


さて私が長男に対して失敗を繰り返していたある日のこと、
長男が「ぼくしゅんすけと一緒に遊ぶから、お母さんそっちでお昼寝してていいよー」と
言ってくれた。
体調の悪かった私はありがたく、子供部屋の隣の部屋で横になった。
しばらくは長男の「しゅんすけ、これどうぞ♪そうだよ、そうそう、そうやって遊ぶんだよ!」
という優しい声や、次男の笑い声や鼻歌が聞こえていた。
私は少し眠っていたようだったが、次男の泣き声で起こされた。
予想していた通りなので陰性感情は起こらなかった。

次男の背中をとんとんしながら横になっていると、
長男が「しゅんすけー!ぜったいにこっちに来ちゃだめー!こっち来るな!」
と叫んだ。
意地悪だし嫌な言葉遣いだと陰性感情が起こったので、何も言わないことに決めた。
機嫌を直した次男が長男のところへはいはいで戻って行くと、
「こらー!こっち来るな−!だめー!」という叫び声。
「ふぇ〜〜〜」という泣き声と共に次男が私のところへ。
またとんとんされて機嫌を直して長男のところへ行き、
「しゅんすけー!だめだって言ってるでしょ!あっち行け!」
と怒られて泣いて私のところへ。
しばらく次男は行ったり来たり繰り返していたが、
急に長男が「だめ!・・・あ、いいよ、しゅんすけ、こっち来ていいよ!」と優しく言った。
長男「ほらしゅんすけ、おいで、すべり台だよ。」
次男「ひゃーい!」
長男「ほら、にゃーたんだよ。くまちゃんもどうぞ。」
次男の嬉しそうな笑い声が聞こえてくる。
「大好きだよ、しゅんすけ♪さっきは怒っちゃってごめんね。
 お兄ちゃん、あれ作ってたの。大事だから、壊してほしくなかったの。」

私が口出ししなくて本当にいいんだなあと、2人の様子を聞いていた。
長男の言い方がまったく私そのもので、
私は長男に対してあっち行け!とは言わないけれど、彼にはそう聞こえていたのかもしれない。
だから、長男に次男に優しくしてほしければ、私が長男に優しくしなければいけないのだ。
次男に謝っていたのは、私が失敗したときに長男に謝っているから。
それは長男にとって嬉しいことだったのだと知れて勇気づけられた。
失敗したらどうすればいいのか、長男はきちんと学んでくれている。
ほんとうに説教なんて無意味だ。私の行動から彼らは何もかも学んでいる。

長男が作っていたのは、後で見せてもらったが
恐竜の折り紙をたくさん紙に貼り付けて、それぞれの恐竜の名前も書いた力作だった。
次男はお兄ちゃんのすることに興味があって、
お兄ちゃんが次々に作り出す物も全部触りたがるから、
時々長男の方が壊されて泣かされることもある。
好奇心旺盛で粘り強い次男から作品を守るためには、
長男は暴力で対抗するしか思いつかなかったようだ。
もう少し次男が大きくなって、言葉がきちんと通じるようになれば、
また別のやり方を学んでくれるだろう。
暴力が良くないということを学んでもらうためには、
私が暴力を使っていては学んでもらえないので、次男の安全だけ気をつけておこう。
ただ、気の立っていた長男に急に優しさを思い出させるほど、
次男のかわいいと思ってもらう作戦も強力である。
長男も今のところせいぜい怒鳴って押すか引っ張るかぐらいで、
次男をケガさせるほどの暴力は使ったことはないし、
おそらく次男に対してそんなことはできないのではないだろうか・・・



長男は私からほんとうに様々なことを学んでいるから、
慌てなくてもきっと次男との良い関係の築き方も学んでくれるだろう。
私が毎日怒っていたことを気にかけてくれた夫が、
長男と2人でお風呂に入ったときに、長男に
「お母さんが怒らないように、協力してくれるかな?」と言った。
長男「・・・それは、お母さんの問題だからね。」
夫 「・・・いや、こうすけがお母さんの怒るようなことをしたんでしょ?」
長男「うん、それはそうだけど、怒るかどうかはお母さんの問題だから。」
夫 「・・・うーん・・・そうか・・・」
・・・はい、長男が今のところ我が家で誰よりもアドレリアンです。


【松村 美穂 2015年12月4日】