2012年12月アーカイブ

第2回北陸・東海地方会参加録

【久保田 由紀子(岐阜)】


2012年11月18日、金沢市にて第2回北陸・東海地方会が開催されました。

私は昨年に続き、準備会のメンバーとして参加しました。第1回よりも第2回、回を重ねる毎に、遠かった北陸と東海の距離がずいぶん近くなってきたように感じています。準備会の仲間が学び合いながら、力を合わせて、地方会開催へ向けて歩んできた道のりは、アドラー心理学の実践の場だったと思います。仲間のみなさんと貴重な体験ができたことに感謝しています。


準備会の立ち上げは3月半ば。田中さんを中心にいよいよ第2回北陸東海地方会準備会の始動です。ワーク原稿、副題や係り決め、チラシ作成、ワーク進行、前日や当日のスケジュールについてなどなど。仲間のみなさんと全体メールでひとつずつ課題を相談しながら、意見交換をして解決していきました。また、地方会の午後に行うワークの模擬ワークを自助グループで何度か試しながら、工夫した点や改善点など準備会の全体メールで報告し合い、ワーク原稿を何度も何度も練り直す作業が続きました。途中で私は体調を崩しましたが、その時、皆さんに助けていただき、仲間のありがたさを実感。みんなで励ましあいながら、とても充実した時間を過ごすことができました。


第2回地方会のテーマは、前回に引き続き「自己理解」。午前の部は、大竹優子先生の公開講演会「ライフスタイルってなあに?」。ランチタイムをはさんで、午後の部は、グループワークという構成でした。

大竹先生の講演を聞かせていただくのは、初めてでしたが、研究発表を総会で何度か聞いたことがあります。その時と同じように、ひとつずつの問いに向かって、大竹先生に道案内をしてもらいながら学んでいく、わくわくするような探険のようでした。大竹先生のとてもリズミカルなところも楽しさ倍増!です。

ライフスタイルってどういうこと?ライフスタイルを知るとどんないいことがあるの?ライフスタイルってどういうしくみ?ライフスタイルはどうしたらわかるの?ライフスタイルはどうしたら成長するの?という問いについて、先生の事例を交えながらパワーポイントを使ってお話をしてくださいました。相対的マイナスから相対的プラスへの目標追及について、私的感覚のお話など、午後のワークにつながる内容をわかりやすく解説してくださいました。

後半に特殊診断質問のワークを2つしました。その内のひとつ「子どもの頃なりたかった職業は?」という問いに、私の答えは"お手伝いさん"でした。そこで、私のお手伝いを皆さんにしてもらっていることはわかりますが、私がどなたかのお手伝いをしているかどうかわからない...と3人グループで話したところ、若いママさんお二人は、お世話をしていることを言ってくださって、勇気づけられました。現在の暮らしとの関係を改めて考えることができました。

午後は、4~5人のグループに分かれて進行係の背戸さんの案内で、私的感覚を探るグループワークをしました。私はリーダーをする機会に恵まれ、メンバーさんと共に、事例提供者さんと相手役の子どもさんとのエピソードを聞いていきました。事例を出してくださった方は子どもさんの願いを自ら言葉にしてくださり、代替案の中でできそうなことを見つけられました。グループのみなさんと協力しながらワークできたことが、とてもありがたく思いました。

岡田先生、大竹先生、参加されたみなさん、応援してくださったみなさん、本当にありがとうございました。


振り返ってみますと、第1回、第2回の地方会開催に至るまでには、いろいろなことがありました。数年に亘って総会の連絡集会や講座で顔を合わせた時など、話し合いを何度も何度も重ねてきたことを思い出します。

地方会開催を目指して動き始めたのは、2007年の長浜総会。そのとき、すぐに地方会を開催することはできないが、いつの日か開催しよう!そのために、まず北陸・東海地方の各地域主催の行事に参加して交流を持ちながら、学びを広めていくことを決めました。岐阜で開催された中島先生の講座とワーク、福井で開催された岡田先生の講習会では、参加したこの地方の仲間と交流を深めることができ、学ぶことや地方会開催に向けての士気を高める機会になったと思います。

2008年の仙台総会では、次回総会までに、どんなことを学びたいかの関心の持てるテーマを各自助グループで話し合い、それを持ち寄ることが決まりました。現在の自助グループでどんなことを学びたいかを、私は岐阜の仲間と話し合いそれらをまとめて、次の年に持参しました。

2009年高知総会で話し合ったことは、いつの日か地方会を開催するために北陸・東海地方会準備会の立ち上げをして、岐阜市で勉強会をしてはどうかということが話し合われました。

2010年の湯河原総会では、2011年に第1回地方会を、岡田敬子先生にご指導と講演会をお願いして、岐阜市で開催することが決まりました。記念すべき第1回地方会の開催が本格的に動き出したわけです。そして、今年は大竹優子先生に講演会とスーパーバイザーをお願いし、金沢にて第2回地方会を開催することができました。

ゆっくりではありますが、北陸東海地方会の開催に向けて歩んできたその道のり。期待と不安が大きかったものの、仲間とともに地方会へ一歩ずつ前進できました。岡田先生や大竹先生のご指導のおかげで勇気をいただきながら、仲間とも励ましあい目標に向かって歩んできたことを感慨深く思います。それに加えて、他の地方のみなさんにあたたかく見守っていただき、応援してくださったことは、大きな励みになりました。


これまで北陸・東海地方の先輩のみなさんから多くのことを教えていただきました。北陸は、石川・富山・福井の3県が事あるごとに交流されて、勉強したり遊んだりされていたと聞きました。私が初めて「スマイル」を学んだのは、今年お亡くなりになられた名古屋の市川まゆみさんとの出会いがきっかけです。その頃、岐阜で定例会は開催されていなかったのですが、名古屋へ行くことで多くの先輩方に出会うことができました。野田先生の講演会は年に2回あり、他にも講師の先生を招いていろいろな行事が開催されました。先輩方のおかげで、多くの学ぶ機会をいただいたことをとてもありがたく思います。

実は、2003年に名古屋市で第1回東海地方会が開催されたことがあったんです。内容はシンポジウムと中島先生のワークでした。酒井さんを中心に東海地区のパセージリーダーが準備会に参加し力を合わせて開催したことを思い出します。私も準備会に加えていただき、微力ながらお手伝いすることができました。


北陸・東海のそれぞれの地域で、先輩アドレリアンから受け継がれてきた灯火を、私たちは次世代へ伝えようとしています。そこで、どんなことができそうか私なりに考えてみました。今までのように自助グループで仲間と学ぶこと。地元や他の地域でのアドラー心理学の講座に出かけ学ぶこと。アドラー心理学を知らない方へ講演会やパセージなどをお伝えすること、などでしょうか。ともに学ぶ仲間とともにできそうなことから始めてみようと思います。

2014年第3回地方会は愛知県です。清常さんやみなさんと一緒に、地方会へ向けて私にできることをしたいと思います。みなさん、これからもどうぞよろしくお願いいたします。