2013年5月アーカイブ

かささぎ座2013@沼津に参加して

みなさん、こんにちは。
4月27日~29日に行われた、かささぎ座2013@沼津に参加しました。
「かささぎ座以前、以後」と私の考え方が変わったほどの深い衝撃を受けたので、お伝えしたいと思います。

野田先生が「何か最近の困った出来事はありますか?」とたずねられたので、みなさんの前で私は次のような事例を話しました。


<場面はいつも行っているスーパーにて。5分で終わる買物があった私。
その間、疲れたからフードコートのイスに座って待っているという息子。
「ここから動かないでね」と念を押し、急いで買物を済ませて息子のところへ戻ったところ、息子はじめに座っていたイスから隣のテーブルに移動していた。
そこでは小学5年生ぐらいの男の子がPSP(ゲーム)をしていた。
息子はその男の子(初対面)の隣に座ってゲームをのぞき込んでいる。>

私:あら。おじゃましています。
男の子:<言葉はないが会釈をしてくれる>
私:帰ろうか。
息子:<言葉はなく、まだゲームを見ていたそうにモジモジしている>
男の子:お母さん来たよ。
私:帰ろう。
息子:くさいよ。ママきこえた?くさいよ。<と言って、チラッと男の子を見る>
私:聞こえたけど、もう帰るよ(イラ)
息子:<言葉はなく、ニヤニヤしている>

<スーパーの外へ出て>
私:"くさい"はパパとママにしか言わないでってお願いしたよね。他の人がいるところで言うと、自分に言われたのかと思っていやな思いをする人がいるかもしれないよ。(イライラ)
息子:<ニヤニヤしながら>ごめんなさい、ママ。ママ、ごめんなさい。
私:いやな思いをしているのは誰なんだろうね。傷ついているのは誰なんだろうね。他の人だったらママに謝られても困るよ(怒)
息子:<ニヤニヤはせず、何も言わない>

<この後、車に乗って家に帰った。>


この時、私は「"くさい"という言葉はパパとママにしかいわないでね」と約束していたにも関らず他に人がいるところで言った!しかもそれを分かっていて"わざと"言っている!不適切な行動!というふうに感じました。
息子に伝えたかったことは「あなたの不用意な言葉で傷つく人がいるよ」、「約束は守ってほしい」ということだったと思います。

これをかささぎ座では、お芝居にするのです。
野田先生がされた演出は、台詞は変えずに立ち位置を変えてみましょう、ということでした。
実際のフードコートの場面では、私はテーブルを挟んだところで立って息子を見下ろしていました。
それを、息子の後ろへ回り込む。しゃがんで肩にぽんぽんと触れ、目線を合わせる。そして「帰ろう」と言う・・に代えただけでした。
そうすると、ふしぎやふしぎ、息子は「くさい」を言いませんでした。そうすると必然的に説教をする必要もなく、何事もなくその場を離れて家に帰ることができました。

これは衝撃です・・

では「くさい」を言うパターンもやりましょうということで、息子には「くさい」を言ってもらいました。
イライラしながらスーパーの外へ出た場面で、実際は立って説教していましたが、息子の横にしゃがみ、視線を合わせて説教してみると、ふしぎやふしぎ、だんだん説教したくなくなってくるのです。実際は説教すればするほど怒ってきて説教が止まらなくなりそうだったのに。
最終的に、私は先生に台詞を代えてもいいですか?と聞いて、いいですよとおっしゃったので、感じるままに言ってみると、なぜか最後に息子に「ありがとう」と言っていました。
「くさい」と言った(不適切な行動をした)息子にです。

私は一体どうしたんだろう・・衝撃です。

「また恐い母ちゃんを一人、退治したぞ」

お芝居が終わった後に、先生がそうおっしゃいました。

ああ、私は恐い母ちゃんだったんだ。そう言えば、演出の時に先生が「(こうすると)優しいお母さんですね」と言っていたなぁ。
優しいお母さんになりたかったんだ、私。ストンと腑に落ちたのでした。

この衝撃は、私が子育ての目標へ向かうはじめの第一歩になりました。おおきな一歩だと思感じます。「かささぎ座以前の私、以後の私」と言いたくなります。
私が学んだことはたくさんありますが、息子が話しかけてきた時、立ってしゃべっていると気がづいたらしゃがんで目線を合わせる。かささぎ座から帰ってから、とにかくそれだけを気をつけて行いました。そうすると、息子が嬉しそうに寄ってきます。そしてやたらと「ママだいすき」というようになりました。なんだこれは~~!私も私で、

体重20kgを抱っこするのはしんどいなぁ~と思っていたけれど、20kgはまだ抱っこできるんだ~、何kgまでいけるかな。
わけのわからないことばっかり話しかけてきていたのは、私に笑ってほしかったのね~。

今までの出来事も、意味が変わってしまいました。

参加して楽しかったです。嬉しい悲鳴です。この衝撃をどのように整理したらいいんだろう。


【三浦 裕子 2013年5月3日】