2013年9月アーカイブ

(カウンセラー養成講座けんがくにっき・わたし編につづく)

その日は私の事例も含め11例を扱いました。
その後、実生活に戻ったとき、見学で参加していたことが生きる場面が何度かありました。

その時事例として出ていただいていたエピソードは、私が抱えている状況と全く同じではないし他の方のお話だったのにもかかわらず、自分と家族のコミュニケーションで当てはまることが多かったんです。

(あ~この時は、こんなふうに見ればいいんだ)
(その時、協力的な目標に返るとしたらどうするんだっけ?)

と接し方のヒントにしながら過ごすことができたんです。
応用できているのが我ながらすごいなと感じました。


カウンセリングでは、
「エピソードを丁寧に扱う」
最後は「今日は何を学びましたか?」
という終着点に向かってカウンセリングをする。


解説の多いエピソードでは、
事実だけを取り出すように頭の中で訓練して、
エピソードの中の本質的じゃないもの、
話題が移っていないか、
トピックスは何か。
と考えることが必要なみたいです。


エピソードがとれたら、
対処行動を取り出し、
ライフタスクを考え、
仮想的目標を考える。


ライフタスクと仮想的目標は心の中のもので、クライアントが意識していないものが多いそうです。
だから本人からは出てこない可能性が高いので、カウンセラーがある程度推量することも必要となってきそうです。


あと私がこれからやっていきたいなと思ったのは、のだせんせいがおしゃっていた

「人間の暮らしについてよく知る」

ことだと思いました。

そのためには、良い小説(死後50年してもまだ売っている文学)を読んで(小説はストーリーをたのしむものではないとおっしゃっていました)、人間ってどんなものなのか読むことだそうです。

少しずつ、良い小説などを読んでいこうと決心した夏休みでした。


【池野 麻矢 2013年8月20日】

大阪のとある場所では、毎年8月のお盆くらいになると、週末の木・金・土・日の二週をかけて、カウンセラー養成講座が開催されています。

私は、パセージと・パセージプラスを受講済みですが、日々生活の中でアドラー心理学を実践していく中で、自分のことを理解していくために、さらに近い目標であるパセージリーダーを見据えた時に、カウンセラーさんの現場はとても勉強になると思って思い切って友だちと大阪に行くことにし、見学を一日してきました。


前日入りして、当日はホテルからゆったりと会場に向かったのですが、会場に着くとみなさん朝練?をされていて独特の雰囲気に私の緊張感が増していました(笑)

「事例を出すことも貢献だ」という話を常々自助グループの諸先輩方から聞いていたので、夏休み中の書き留めた事例を持っていったのですが、

(この雰囲気の中、わたしの事例を出す勇気が・・・)

と尻ごんでいたら、岡山の養成講座を受験しにきている方がご挨拶に来てれて、そのほんわかした雰囲気に、

(この人ならリラックスできて事例を話す事ができそう)

と感じたので、思い切って名乗り出て、クライアント役として前に出てみることにしました。

 

その時出した事例は、前日の夫とのやり取りの中のエピソードだったのですが、私の仮想的目標(キラキラ)はズバリ!

「私がやっている『育児』をあなたもやりなさい」

というとても競合的な感じがプンプンしたキラキラでした。

これを指摘されたとき、たくさんの思い当たる節があって(それまでは無意識だった)、あイタタタ・・・と思ったのですが、はっきりと言語化してもらったことで

(なんて私は競合的、だったんだろう。)

と気づいて腑に落ちて、育児のやり方は、常々私は夫婦で違っていいと思っているのに無意識さんは違ってた。次からはこの辺を気をつけて意識しながら夫と接してみよう。と思えたのでした。


カウンセリングって、クライアントがカウンセラーの話しで自分で自分の事に気づいて、こうやって変わっていくことなんだな。素敵だな。と思ったのでした。


【池野 麻矢 2013年8月19日】

ICASSI 2013(Netherlands)参加録

 2013年7月21日~26日にかけて、オランダのWageningenという町で開催されたICASSIのWeek Oneに参加した。2年前、スイスで開催されたICASSIに参加したが、私はあまりの劣等生でせっかく先生方が丹精を尽くして教えてくださっていたのだが吸収できず、今回はステップアップして先生方から少しでも多くのことを学びたいと思い参加した。


7月21日(日)

 Opening Ceremonyで開催国オランダのテオ・ヨーステン(Theo Joosten)の司会によりICASSIが始まった。テオはmake relationshipが大事であること、それはcooperation のことであり、ここICASSIではcooperationを経験する場だと話し、自分もその経験を楽しもうと気持ちを新たにした。その後、13歳(中学1年)の娘が参加するYouth Courseの先生方に挨拶に行くと、娘に「英語はできなくても大丈夫よ。私もそうなんだから。」と冗談まじりで笑って安心させてくれて、私も少し気が楽になった。だが、娘は長旅と気疲れしていたのと、会話英語の速さにびっくりして明日からのYouth Courseが不安そうだった。


7月22日(月) 1日目

 ICASSI最初の講義である初日ブロック1は、毎年エヴァ・ドライカース(Eva Dreikurs)の講義から始まる。Adlerian Theoryというテーマで、アドラー自身が初期に社会的な役割として試みたことから始まり、アドラーとフロイトとの考えの違いを時折織り交ぜて話が進んだ。例えば、内的葛藤を認めていたフロイトと違って、アドラーは内的葛藤を認めなかったし、内的葛藤を認めることは人生の課題に対処することを妨げるというようなことだ。アドラーは「人間の成長は社会の中でしかできない」と言い、今回の講義の内容も社会の中でのアドレリアンとしての私達の動きが主な内容だった。ドライカースはSocial Equalityをどうやって学べるのかを考えた。アドラーの時代に遡って言うと、それはSocial Realityと関係があり、それはSocial Experienceのことだと言う。さらに、その中心となるのが、「Who we are」というSocial Selfのことだと聞いたのだが、もっと諸先生に聞いたりよく調べたりしないとわからない。

 私達は小さい存在なので、この世界がどんな所なのか知ろうとする。社会は働きを持って形作っているが、そんな中にいる我々をアドラーはSocial Beingと言い、もし所属する必要があるなら貢献したいと強く思わずにはいられないことを話してくれた。これは、人々に影響力のある概念だと付け加えていた。自分の地位・名誉を守ろうとすれば、グループの幸せに貢献できない。これは、共同体感覚は子ども時代からの訓練された傾向を表しているということ。だから、子育ては大切なのである。子どもが「I am special 」と感じる子育てではなく、「part of team, part of group is equal」と感じる子育てをしていくべきだと聞いた。Social Equal is to go hand in hand.を思い出して私も子育てしていこうと思う。
 
 平等な社会へ向かうためにアドラー心理学はあり、社会の中で個人としてすべきこと教えてもらった。地元での自助グループが社会の中でどう所属していけばいいのかも改めて考えたいと思った。以前の時もそう感じたけれど、エヴァはアドラーの歴史を踏まえてこれからのアドレリアンの道を教えてくださる。90分の短い時間だったが、Social forward thinker であるアドラーの願いを教えていただいた。

 ブロックⅡは、リチャード・ワッツ(Richard Watts)のPlay Therapyのコースをとった。「話し出すと口調が速くなるので、その時は言ってほしい。」と言われる通り、高速で話されるので聞き取れていないし、理解できていないことが多い。講義のように資料をもとに授業が進むので、つい資料の方を読んでしまいそうになるが、できるだけ聞くことに集中しようと心がけた。プレイセラピーでもLanguage is encouragement であり、子どもがスキルを学ぶこと、ツールによってセラピーとして子どもの語彙を増やすことも治療の一つである。Play is the natural language of children; toys are their words. Toys should be select, not collect. というのも子どもが好き勝手に遊ぶ時間にするのではなく、勇気づけができるようなツールや部屋の環境を設定しておくためらしい。

 ブロックⅢは、イボンヌ・シューラー(Yvonne Schuerer)のCouples Enrichmentのコースをとった。「If I was a man(woman) without a partner, looking for a wife, I would write that I wish A」というお題と、「If I was a man(woman) without a partner, looking for a wife, I would write that B」というお題をいただき、ペアになって実習した。夫婦になった時のAにあたる私の願いを象徴的に絵と文章で表し、その後の私がパートナーに提供できることも象徴的に絵と文章で表すというのが今日のワークの内容だった。

 イスラエルの女性と最初に組んだが、Language problemということで、授業の後でその女性が私とのペアが難しいことをイボンヌに言い、その人は別のイスラエルの人と組むことになった。きっと私の英語力の未熟さがあって話が通じていないだろうと思ってがっくりきた。ICASSIに参加するとこんな経験もすることができる。ということで翌日から日本から参加されている小浦さんにペアになっていただきcouple counselingの演習をすることになった。
 
 娘は到着した日は周囲の人々との関わりに緊張していて、英語が話せないことにも不安を抱いていたが、今日1日でドイツ人の女の子2人に気に入られて、ICASSIを楽しみ始めている。娘のつきあい方を見ていると、呼ばれた子のところに行っては、いろいろなことを遊びながら教えてもらっている。とにかく他の子の話をおもしろそうに興味を持って聞いているから友達になれているようだった。


7月23日(火) 2日目

 朝は日本人の仲間や参加者の方とおしゃべりして、ゆっくり朝食をとる。日本の仲間と話せる食事の時間も、娘は楽しくてほっとすると言う。昨日の朝とは打って変わって、娘はYouth Courseの活動が楽しみなようで、「先に行くわー。」と軽い足取りで私より先に部屋から出て行った。子どもの居場所作りの早さには驚くし、そんな活動や雰囲気を作ってくださっているYouth Courseの先生方に感謝した。昨日の夕方には、Youth Courseのパパママ会があったのだが、お世話役のポーリーヌ・ホフストラ(Pauline Hofstra)が「Hinaはとても積極的で自分から仲間に入ろうしているよ。」と言ってくれて嬉しかった。
      
 ブロックⅡまでの間に、コーヒーブレイクがあるのだが、娘が仲良くなったドイツから来た子ども達と日本語の話題で話していたら、横にいたおばさんがコーヒーを床に全部こぼしてしまった。それに気がついたドイツ人のその女の子は、すぐにどこかへ走って行って、あっという間にキッチンペーパーをたくさん持ってきて皆に配り、そこにいた人々でこぼれたコーヒーを拭いた。そして、その女の子は拭き終わったペーパーをさっさと全部回収して捨てに行き、また話を始めた。主体性と現状回復の速さに周りの大人達は驚いた。

 ブロックⅢはイボンヌのコースだ。最初にいろいろな話をしてくれた。最初はsurfaceの夫婦だという。それが、本当はfightしている。そして、cause trouble になる。実はそれには、ライフスタイルが関係していて、それも子ども時代からの影響が大きいと言う。それにはそれぞれにhidden goal があるからそうなるのだと言う。夫婦関係でのうまくいかない時、その時々でattitude が相手に影響を与えているからだけど、そのattitudeというのは、 attitude is inner attitude だと話してくれた。自分から見るといらいらすることを夫がしていても、当の夫は普通の行動だと思ってやっている例を話してくれた。

  昨日のお題をもう一度小浦さんと演習した。私の「I wish ~ 」を話した時、最初は「私は大切な情報を家族のために提供したい。」と固いI wish だったのだけど、いろいろと具体的に質問してもらっている中で「一緒に家事の分担をしたい」「子育てを一緒に楽しみたい」「山登りを一緒にしたい」「観光しながら食事を楽しみたい」というI wish も出てきて、責任を持ちつつも楽しみながら夫婦生活するイメージができてきた。小浦さんの具体的な質問とその組み立て、私が答えた時の女性としての小浦さんの反応も影響があったと思う。


7月24日(水) 3日目

 今日のブロックⅠは、ポール・ラスムッセン(Paul Rasmussen)のthinking of emotion という講義だった。ミニワークでは、4つの感情(Anxiety、Anger、depression、happy)のチームになって、「感情を使っている時は、様々にその人が望む状態を目指している」ということで、各チームでその感情になるときのエピソードと望む状態について話し合った。Paulはアヒルの子達が一列に並んでいない時の親アヒルの感情の使い方をメタファーにしておもしろく感情の説明をしてくれた。その後は、一人のクライエントの早期回想を使ってデモを見せてもらった。感情(のゴール)は、プライベートロジックを物語っていると習った。今日のワークはアレンジして仕事でのグループワークに使えそうに思う。
 ブロックⅢ。イボンヌは「 What element are necessary for goal」と書き、今日はよい思い出の早期回想を聴いて、ライフスタイルに関係するelement を見つけ出す演習をした。見つけ出す時には、「 X want to be ~」 [other should be ~] をゲッシングしていく。これは、クライエントの価値を見つけ出すことにもなり、「valueというのは、belong と同じ意味のことで、inner value のことだ。」と教わった。なるほど、この5日間でしているのは表面上の行動を変えようとしいているのではなくて、innerのこと、つまりはライフスタイルを理解していく演習をしているのが何となくわかった。初日にsurface couple と言っていたのはパートナーのinner attitudeやinner valueに関心を持たない状態のcoupleのことを言っていたんだなと思った。セラピストは早期回想の百万もの要素の中からでチョイスする作業するだと教えてもらった。それから、よい思い出の中には、1:positive really  2:wish  3:what are the sunny moment in the partnership という3つのline があると教えてもらった。イボンヌのクラスで使われている細かな言葉一つ一つがアドラー心理学の概念で構成されていることが実感・理解できて貴重な時間だなと思った。


7月25日(木) 4日目                                 

 ブロックⅡはPlay Therapyだが、リチャードの速い英語に少しついていけるようになった。「プレイ中に不適切な行動をする子どもに対してはどうするのですか。」と質問した。「ほかの子どもにもそういったことをするのですか。」と尋ねられたので、うちに来る子どもの場合はプレイ以外でも他の子どもとのトラブルが多いと答えた。リチャードから、ドライカースの「勇気づけて躾ける」を用いて論理的な結末と自然の結末を親が使えるように援助すべきだと教えてもらった。もう一度しっかり読んで、仕事での親の援助に使える部分をチェックしてみたい。仕事上で怒っている子どもへの対処に困ることがままあるが、そんな時の子どもには第一感情(Sad)と第二感情(Angry)があるので、それをセラピストは意識しておくべきだとも教えてもらった。確かに、子どもは第二感情で子どもは怒っていても、第一次感情をこちらが意識しておれば冷静になれるかもしれない。その後、参考にするといい情報の話になったので、「プレイセラピーについてはパープルブック(H&R Ansbacher:Individual Psychology of Alfred Adler)に書いてあるのですか。」と質問すると、そこには書いていないらしい。どうも1980年代にテリー・コットマン(Terry Kottman)という人がAdlerian Play Therapyを始めたのだそうだ。リチャードはアドレリアンのプレイセラピーは、スキルの面を援助するのであって、テクニックを与えるのではないと話し、どうやら行動の方法ではなく、子どもが対処できる能力をつけていくことに意味があるようだ。

 ブロックⅢのイボンヌのクラスでは、どのようにしてパートナーをエンカレッジできるのかが今日の焦点だった。まずは自分自身をエンカレッジしないといけなくて、それにはPositive Eyeを持つことだと教わった。逆にNegative Eyeというのは「相手に変わってほしい。」と考えてものごとを見ることだ。「見つけられないとクライエントが言ったらどうするのか。」とあるメンバーが言ったら、イボンヌが「やってみましょう。」ということでデモを見せてくれた。クライエント役は抵抗していたが、イボンヌはとても落ち着いていて終始笑顔で「大きなことではなくて小さなことにしましょう。」「あなたはちゃんとこのクラスにきましたよね。」と今できていることをPositive Eyeでデモンストレーションをしてくれた。温かさの中にもPositive Eye で必ず人を見ることができるという気迫も感じた。
 
 この日の演習は、明日、パートナーが少しでも、お互いのI wishに近づくことができるように、今晩からできることを話し合うということだった。今やっている夫婦としての演習と、カウンセラーとしての視点とを二重写しに考えることができて、限られた時間で効果的に学べるが混乱している時もある。よきパートナーになるには、「It Takes Looong Looong Time」と力強い口調で教えてもらった。

 娘の方は2日目以降ほぼ放し飼い状態になっている。娘のCourseの内容を聞いてみると、英語が話せなくても絵を描いて自己紹介したり、ゲームの中で協力する方法を自分たちで編み出したり、チーム(仲間)全体が楽しむ方法を考えながら遊べる内容だったみたいだ。私も職場で子どもを集めて行うキャンプがあるので、娘から教わったゲームをやってみようと思う。


7月26日(金) 5日目

 ブロックⅡは、プレイセラピーの講義だった。だんだんと英語の早さに慣れてきたところで最終日を迎えることになった。プレイセラピーの中で子どもに責任を教えていく段階になって、自分の仕事に使えそうで嬉しい。The"A-B-C"Model of Limit-Setting という方法を紹介してもらった。その中で、例えば"Jeff,you're angry and want to hit me,but I'am not for hittig.The Bobo is for hitting."とあったので、「Hittingではなく、他の行動を提示するというのではいけないですか。」と質問したら、子どもは行動を変えたいと思っているのではなくて、Aggressiveなのを表現したいので、人ではない代わりの物を提示するのだという説明だった。今回では、子どもがChoiceすることが大事なのであって、力を使って子どもを思い通りにさせるのはChoiceではないと説明してもらった。

 ブロックⅢ。イボンヌも私の英語力を気遣ってくれて、事前に今日のクラスの内容をこっそり?教えてくれた。一人一人の話を本当にじっくりと聞いてくれて、わからないときは聞き返してくださったり、「~ということ?」と言い換えてくれたりする。
今日は、昨日聞き取った早期回想を元にして、
「I know that X has those wishes ......」とゲッシングした相手役のWishを告げた 後に
「I am planning a ..... in a weekend,  .......in a evening ,  .......in a ~.」
について相手には事前には言わないまま、お互いのWishが叶いそうな代替案を伝える。イボンヌの雰囲気からして、プレゼントを渡すように、こちらもわくわくして伝えるのも大事かもしれない。その後で、Do you like it ? と聞き、相手の目標にあっていなければ、Do you want some change?と相手が変えてほしい点を聞く。I wish をゲッシングするときには、そのWishはその人の目標のことなので、早期回想の細部までその目標に向かっていることを意識してゲッシングするようにアドバイスしてもらった。

 こうやって5日間かけて相手のWishと代替案に一緒にたどり着いていくプロセスと協力的な雰囲気がとても勉強になった。最後に、You believe your partner. という言葉を皆にプレゼントしてくださった。


 ICASSIのWeek Oneが終了した。今回は家族の誰かとICASSIの経験を共有したいと思ったので、家族に提案したらチャレンジャーな娘が希望した。リチャードのコースにいた大学生は数年前のICASSIのYouth Course に参加していて、その時リチャードがYouth Course担当だったそうだ。その時のことは今でもよく覚えていてとても楽しく学べたので、今回は大人の受講生として参加したのだと教えてくれた。娘もICASSIファンになったようで、ICASSIというグループの中で協力する体験を気に入ってくれたのが嬉しかった。次世代へつなげる工夫も要るみたいだ。最後に娘は寄せ書きをもらっていて、見せてもらうと何人かの友達が「You are really brave to come to ICASSI to meet people that don't speak your language.」というメッセージを娘に書いてくれていた。

 これだけ違った国々から違った価値観や文化を持った人々が集まって、アドラー心理学を学べるという機会があることに今回も驚いた。さらに驚くことは、ほぼ誰もが相手の言おうとしていることに耳を傾けること、伝わっていなければ何とかして伝えようとすることだと思う。なので、どのコースに出ても安心だし、何とかこのグループの一員として学びたいという気持ちになる。理解できた時の仲間意識や伝わったときの嬉しさを感じることもできる。

 今回も何度か劣等の位置に勝手に落ちながらも、仲間と協力していきながら学べる経験がたくさんできた。ICASSI参加を許しフォローしてくださった職場のみなさん・家族に改めて感謝している。


【竹崎 尋 2013年9月17日】