野田先生から直接学べるこの日、心待ちにしておりました! お子さんそれぞれのキャラクターもとっても可愛かったし、5歳の子でもはにかむ小学生でもカウンセリング出来ることに感動でした。学んだことはたくさんあって、帰宅後もあれこれ噛みしめております。
今回、私は、パセージにサブリーダーで参加中ということもあって、「クライエントさんがどう語るのか?」に注目していました。先生は、一見、普通の会話をしているようで、中身はカウンセリングそのもの。前半のクライエントさんは、エピソードを、不適切だと意味づけし、冗長性のあるものでした。最初のエピソードで、私が浮かんだ代替案は、母が子どものしていることに乗っかって仲間になるような代替案でしたが、野田先生の代替案は、場の理論を絡め、その場にいる人々皆に対して勇気づけるものでした。生のお芝居を見るかのようにエピソードをみて、それを「アドラー心理学で考える」、とても奥深いです。クライエントさんは、「私心理学」というメガネでもって景色を見ている様子は、外から見ると良くわかるんですね。
後半のクライエントさんは、二つの問題があると思っていて、どちらに困っているのか?を、野田先生が質問されます。でも、一つの問題を、「健康的な暮らし」に整えれば、自ずともう片方も解消されるものだと考える。なるほど~納得です。健康的な暮らしについて、具体的にイメージするためにも、人間というもの、日本で暮らすこと、父親、母親、家族、子ども、社会など、世界との違い、世の中の様々なことを良く知っていないと難しいのでは?と思いました。はてさて、私のジャッジで、今の私は健康的な暮らしをしているのだろうか?!と自分に問うてみる。身体は健康ですが、暮らしとしてはもう少し時間的なゆとりがあったほうが健康的かも~です。それはそれとして、身近なところでも、「健康的な暮らし」をぶら下げつつ、その視点で眺めてみようかなぁと思います。
そしていつも「良かった」と思うこと。これは何度も伺って、解ってはいるけれど、不適切な側面に注目してしまうのが人間。昨日のクライエントさん達だけでなく、誰もがいつも協力的な構えになるためにも、いつでもどんなときも「良かった」の実践をしないと! 公開カウンセリングは、それを実証され、相手を勇気づける様をクライエントさんだけでなく、参加した皆さんがそれを目の当たりにして、セラピーを受けたのだと思います。もちろん、私も! というのも、私の周りで起きているタスクに重ねて考えさせられ、相手と協力的に暮らす代替案に気が付いたし、そうしようと勇気づけられたのでした。
最後に、帰りの電車で、ある話から、私が「主人に聞いてみないと」と語ったのです。「語る」を意識していたからか、自分でそこが妙に引っかかって考えていたのかもですが、私は、自分勝手に物事を決めることが嫌いなようです。というか、いつも、行くか行かないかは自分で決めているし、主人に聞けばいつも全く嫌な顔せずに「良いよ~」「もう行くと決めているでしょ?」と言ってくれるのだけれど、了解を得たいのです。そうすると安心なのです。お~、私の私的感覚がまた隠れているぞ。「了解を得る」「身勝手にする」とかありそうですが。・・・と、こんなことまでにも発展して考えております。
アドラー心理学、いつも何かをぶら下げて暮らすし、難しいけれど、解らないこともあるけれど、時間はかかったとしても、その結果、解る、納得できるところがあることが、楽しいところです。
【尾関恵美 2017年4月】