2011年9月アーカイブ

 私は先日アドラーギルドで行われた野田先生の講演会「幼い子どものいる暮らし」を聞きに行ってきました。私は周りに小さい子どもがいないため、お世話をしている自助グループのメンバーさんたちの子どもさんの話に今ひとつ共感できないでいるので、勉強ために聞きにいくことにしました。

 その講演会で学んだことを、少し皆さんにシェアさせてもらおうと思います。私が一番関心があったのは、パセージではターゲットにしづらいまだお話が通じない年齢の小さい子どもとどうつきあっていけばいいのか、ということでした。野田先生は、3つのアドバイスをくださいました。
 
 まず、しつけようと思わないこと、2つ目に、その子に「基本的安全感」を感じてもらえるように接するということ。これは、子どもが「この世界に生まれてきて良かったな、このお父さん、お母さんのところに生まれてきてよかったな」と感じてくれることだそうです。
 
 そして、3つ目に、「大人に話しかける時と同じ言葉遣いで、子どもにたくさん話しかけて賢い子どもになってもらおう」ということでした。賢いということは言葉の力を持っているということなので、言葉のインプットの時期に幼児語を使わないで、きちんとした言葉を使おうということでした。これは、いつか私にも孫ができたら(いつになるやらわかりませんが)、ぜひ心に留めておきたいな、と思うことでした。

 次に、しゃべるようになった子どもとどうつきあうかですが、これは、「問いかける育児」をしていこう、ということでした。もちろん、一度は教えてあげなければいけないことがたくさんあると思うのですが、一度教えたら、それからは親が一方的に子どもに教えるのではなく、子どもに考えていってもらうことが大切だ、というお話でした。何かトラブルがあったときには、特に考えてもらうチャンスです。「どうしたかったの?」「どう思う?」「これからどうする?」と開いた質問を使って、子ども自身に答を見つけていってもらうことが大事なんだな、と思いました。
 
 もう一つ、これは質疑応答の時間に出た話題ですが、中学生くらいになった思春期の子どもとはどうつきあっていくか、というお話がでました。野田先生は、「干渉しないで関心を持とう」とおっしゃいました。子どもの関心に関心を持って、相手の話をおもしろがってきこう、それが適切な行動に関心をもつことにつながるという話を聞いて、なるほどなあ、と思いました。

 私の29歳になった息子の適切なところに関心を持つことってどんなことだろうと考えると、もちろん、何かしてもらったら「ありがとう」をいうことを忘れてはいけないと思うのですが、今、看護学校に行っている息子に学校で学んでいることを聞くと、目をキラキラさせてたくさん話をしてくれます。これも彼の適切なところに注目することになるんだなあ、と思い、勇気づけられました。

 野田先生の講演会は、タイトルが何であろうと、必ず学ぶことがあります。次回のアドラーギルドでの講演会は、9月11日で、タイトルは「美しく老いる」です。これも私にとってはとても関心のあるお話です。日程があえば、また聞きに行きたいと思っています。


【酒井 朋子 2011年9月1日】

8月はあるふぁの会の3周年記念行事として、アドラー心理学指導者の中島弘徳さんをお迎えして、「自己理解の旅」と題してワークを行っていただきました。
参加者は21名で、東は京都市、西は広島市からと遠くからも来ていただき、ありがとうございました。

内容は最初に感覚型と最優先目標がアドラー心理学の考え方の中で、どのように関係するかの説明を頂きました。4年前にプラサードを受けたときも何らかの形で説明をされたと思いますが、今回は全体の図があったので視覚型の私にはとても分かりやすかったです。

午前中は感覚型のワークで聴覚型、視覚型、触覚型の特徴に沿ってグループに分かれて話し合ったりし、グループ間の違いにビックリした人も多かったのではないかと思います。
違いを知ることで、相手とのコミュニケーションをどのようにとるかの工夫に繋がるように説明いただいたのも、とても分かりやすかったです。

午後からは、最優先目標の説明を聞き、それぞれのグループに分かれて出来事にどのように対応するかを考えたり、努力していることを話し合ったりすることで、グループ内の人の共通点とかグループごとの相違点とかを知ることが出来たと思います。
こちらも違いを知ることで、これからのコミュニケーション能力の向上に繋げていけることを示していただけたことが印象的でした。

全体として和やかな雰囲気の中、中島指導者の巧みな進行で参加者は多くの学びと気づきがあったのではないかと思います。

改めて中島指導者をはじめ、参加いただいたみなさまに感謝いたします。ありがとうございました。
これからも浅口の地で、こつこつと自助グループを続けて行こうと考えていますので、よろしくお願いいたします。

【田中 新一 2011年8月】