2011年9月23日アーカイブ

 私は先日アドラーギルドで行われた野田先生の講演会「幼い子どものいる暮らし」を聞きに行ってきました。私は周りに小さい子どもがいないため、お世話をしている自助グループのメンバーさんたちの子どもさんの話に今ひとつ共感できないでいるので、勉強ために聞きにいくことにしました。

 その講演会で学んだことを、少し皆さんにシェアさせてもらおうと思います。私が一番関心があったのは、パセージではターゲットにしづらいまだお話が通じない年齢の小さい子どもとどうつきあっていけばいいのか、ということでした。野田先生は、3つのアドバイスをくださいました。
 
 まず、しつけようと思わないこと、2つ目に、その子に「基本的安全感」を感じてもらえるように接するということ。これは、子どもが「この世界に生まれてきて良かったな、このお父さん、お母さんのところに生まれてきてよかったな」と感じてくれることだそうです。
 
 そして、3つ目に、「大人に話しかける時と同じ言葉遣いで、子どもにたくさん話しかけて賢い子どもになってもらおう」ということでした。賢いということは言葉の力を持っているということなので、言葉のインプットの時期に幼児語を使わないで、きちんとした言葉を使おうということでした。これは、いつか私にも孫ができたら(いつになるやらわかりませんが)、ぜひ心に留めておきたいな、と思うことでした。

 次に、しゃべるようになった子どもとどうつきあうかですが、これは、「問いかける育児」をしていこう、ということでした。もちろん、一度は教えてあげなければいけないことがたくさんあると思うのですが、一度教えたら、それからは親が一方的に子どもに教えるのではなく、子どもに考えていってもらうことが大切だ、というお話でした。何かトラブルがあったときには、特に考えてもらうチャンスです。「どうしたかったの?」「どう思う?」「これからどうする?」と開いた質問を使って、子ども自身に答を見つけていってもらうことが大事なんだな、と思いました。
 
 もう一つ、これは質疑応答の時間に出た話題ですが、中学生くらいになった思春期の子どもとはどうつきあっていくか、というお話がでました。野田先生は、「干渉しないで関心を持とう」とおっしゃいました。子どもの関心に関心を持って、相手の話をおもしろがってきこう、それが適切な行動に関心をもつことにつながるという話を聞いて、なるほどなあ、と思いました。

 私の29歳になった息子の適切なところに関心を持つことってどんなことだろうと考えると、もちろん、何かしてもらったら「ありがとう」をいうことを忘れてはいけないと思うのですが、今、看護学校に行っている息子に学校で学んでいることを聞くと、目をキラキラさせてたくさん話をしてくれます。これも彼の適切なところに注目することになるんだなあ、と思い、勇気づけられました。

 野田先生の講演会は、タイトルが何であろうと、必ず学ぶことがあります。次回のアドラーギルドでの講演会は、9月11日で、タイトルは「美しく老いる」です。これも私にとってはとても関心のあるお話です。日程があえば、また聞きに行きたいと思っています。


【酒井 朋子 2011年9月1日】