2012年4月アーカイブ

おかけいさん講演会&ワーク(品川)

品川で、おかけいさん(岡田敬子さん)の講演会&ワークが開催されました。
ひさしぶりの東京での講演会&ワークでした。

プログラムは、
10:00-12:00 講演会「アドラー心理学の基礎を学ぼう」 
13:00-15:30 ワーク「思いこみの再点検 ~認知論をワークで体験しよう」
15:30-16:00 「おかけいと雅ちゃんのおしゃべりタイム と質問コーナー」
でした。

午前の「アドラー心理学の基礎を学ぼう」は、基礎講座応用編4日分が、2時間にきれいにまとめられていて、いや~すごいな~と感動しました。アドラー心理学の5つの基本前提と、思想と、ライフスタイル論まで!、エピソードを交えながら軽快にお話してくださいました。ほんとに、アドラーの理論って、シンプルで、うつくしいなーと改めて感動しました。

午後からは、認知論にもとづくグループワークでした。書きとった、マイナス感情が動いたエピソードを、「意見」と「事実」に分けていきます。「事実」の部分だけ読むと、あらあら不思議、最初とはぜんぜん印象が違う話です。そしてパーソナルストレンクスをみんなで探します。ある「事実」にたいして、ネガティヴな意味づけも、ポジティヴな意味づけも、わたしたちは選べる、という体験をしました。

最後30分は、おかけいさんとわたしで、おしゃべりタイム。アドラー心理学の実践は簡単ではないけれど、仲間がいたから、失敗しながらも、楽しく学んでこれたねー、という話などしました。

なにからなにまで、お世話をしてくださったKさんの、きめ細やかな心遣いに感謝です。当日は、新しい方々も活躍してくださっていて、頼もしかったです。みんなニコニコ笑顔で、わたしも嬉しかったです。そして、1日パワフルに講演してくださった、おかけいさん、ありがとうございました。


【清野 雅子 2012年4月4日】

H24.3.29

今回のkoikoiは、春休み中ということで、上は新小5のお兄ちゃんから、1歳の女の子まで、総勢14名。大人11人。
マザリの皆さんも来て下さって、にぎやかに行うことができました。


まず、メンバーのYちゃんが、子どもたちに絵本を読んでくれて、ルールの確認をして、子どもたちに名前を言ってもらいます。
子どもたちはお母さんと一緒にテレながらも名前を言ってくれていました。

「ママたちお勉強しますので、よろしくお願いします」

これをするのとしないのとでは子どもの様子はまるで違います。
母の心持ちも違う。
これは、技術でもなんでもなくて、
ママのおまけでついて来て、ママはしゃべりたくて仕方なくて、
子どもたちは大人しく遊んでてよ~は、横暴だってわかったときからのアイデアです。

昔、横暴なことを何度となく繰り返していて、子どもたちがそれを教えてくれたんだな。
そうやって、koikoiは、子どもたちと共に成長してきました。

ここは安全な場所で、おもちゃで遊んでも良くて、おやつを食べる時は、おやつのところに行けば良い、同じくらいの年齢のお友達はこの人だな、それがわかると、子どもたちは、ここでのびのびと遊びはじめます。

女の子同士、きゃっきゃ言いながら遊んでいる子、大きいお兄ちゃんとサッカーしている子、
電車のおもちゃで遊ぶ子、 もくもくと1人で何かを作っている芸術家、
みんなそれぞれ、koikoiを楽しんでくれていたみたいです。

大人はというと、先日のパセージが終わった人もお1人きてくださって、
その方の事例を以前、教えてもらった、話の聴き方で聴きました。
メンバーみんなで、うんうんと頭をひねって、
お母さんとお子さんのたくさんのパーソナルストレングスを出したり、
質問を考えたり、質問の順番を考えたりしました。

出されたお話は、本当にステキな家族のひとコマでした。
一見、子どもの不適切な行動のお話が、パセージを使って、お子さんを信頼して任せていらっしゃって、
家族の愛に包まれて、入学を前に、思い出ある1ページになったというステキなお話に...!
感動しました。
聴いている私たちが、元気をもらった気がしました。

その日は、メンバーの発案で、koikoiが終わって、
昼から、石山観音公園という公園にプチ登山に行きました。(中略)

 koikoiはここのところ、新メンバーが続々と入ってくれているのですが、
新たな仲間たちも、これを機会にぐっと仲良しになれた気がします。

これからもたくさん遊ぼうね。
本当に、きらきらした幸せいっぱいの一日なのでした。


コピー ~ IMG_1523.JPGのサムネール画像【平野 カオル 2012年4月3日】

 鈴鹿市に住む小学校の先生のSさんと親しく話すようになったのは、何年か前の練成講座でのことだった。その時の話が彼女の学校での出来事であったこともあって、ぼんやりと、三重県の北の方でも学校にアドラー心理学が広まればいいなあ、と考えていた。

 そういう思いは、Sさんの方も持っていらしたようで、一昨年秋に一度、鈴鹿で一緒に「事例検討会」をやってみた。「事例検討会」というのは、私が勤め先の学校等でやっている形のもので、課題のある生徒さんについて、その生徒さんに関わる先生たち数名がそれぞれに情報を持ち寄り、みんなで分析して援助プランを立てる会の呼び名である。いわゆる「事例検討会」とは少し趣が違う。

 Sさんは、その後昨年末から3回の事例検討会を開いておられ、私は12月と3月の2回、いわばスーパーバイザーみたいな形で参加をさせてもらった。会の参加者は鈴鹿や四日市周辺のアドラー自助グループ仲間が中心だが、少しずつ学校関係の方たちが来はじめている。

 先日の会では、小学校3年生のクラス担任を持つ先生が事例を出してくださった。その先生の気になる生徒さんについての話を参加者みんなで詳しく聞いて、その生徒さんの行動の目的やライフスタイルの一端、そういうライフスタイルが育ってきた背景などをみんなで話し合って、その後、その生徒さんのパーソナルストレングスをさがして、援助プランを立てる、という流れだった。

 こういう「事例検」というのは、アドラーを知らない先生たちにはわりと目新しいのではないかと思う。私も仕事柄いくつかの事例検に出ることはあるが、たいていは事例提供者がどれほど大変な事例かを訴えるだけとか、スーパーバイザーがパラパラと分析してしまうだけとか、あまり解決方向に沿った援助プランを立てるところまで行かない。それに、口を開くのは提供者とスーパーバイザーだけで、参加者みんなで考える、という形にはなかなかならない。

 Sさんは、この「事例検討会」に"(アドラー・)パレット"という名前をつけた。パレット上のいろんな色の絵の具を使ってみんなで援助プランという設計図を描く、という意味だそうだ。参加者ひとりひとりが違う色の絵の具を出し合って、一枚の絵を描いていく。一事例について、一枚ずつ、オリジナルの設計図。

 このアドラー・パレットにはいろんな要素が詰まっている。自助グループ、パセージ、学校(とか幼稚園)というシステム。それぞれの場所での経験があってこそ作り上げていけるものだと思う。

 いつか、三重県のいろんな学校で、アドラー・パレットのような事例検が当たり前みたいに開かれるようになるといいな。そうしたら、生徒が十把一絡げに「生徒」と呼ばれるのでなく、一人ひとりの生徒の個性的な生き方が理解され、一人ひとりが少しずつ生きやすくなれば、全体としての学校が落ち着いてくるのじゃないかと思うのだが。

 まずは、第一歩が踏み出された。


【松田 郁子 2012年3月】