2013年3月アーカイブ

心豊かな発達のために

函館近くの七飯町、はるこどもクリニックでの子育て講座のびのび「心豊かな発達のために」。私の担当だ。


毎年の恒例になってきた。テーマは同じだし、結論も同じだが、少し切り口を変える。基本はアドラー心理学の考え方だ。

まず、人生における3つの課題~仕事のタスク、交友のタスク、愛のタスクを説明する。いつでも課題はやってくる。人生は大波小波の連続で、楽をして生きることはできない。波を乗り越える力をつけることが必要だ。

人は社会的な存在なので、他者と関わりも持った時に前向きに生きる力が生まれる。他者との関わりは、受け身ではなく、人の役に立とうとする能動的ものである必要がある。

どうしたら、前向きに波を乗り越えていける力をつけることができるのか?「自分を好きになること」「人を好きになること」「仕事を好きになること」この3つを考える。

自分を好きになるためには、自分のパーソナルストレングス(力や能力)を考え、どうすれば自分の持っている力を人の役に立てることができるのかを考える。自分に何が与えられているのかではなく、与えられているものをどう使うのかを考えること。

人を好きになるためには、まず他者は自分の思い通りにならないことを知る。だからこわいのか?ではなく、だからこそ面白いのだということを知る。そのためには、ぶつかり合う経験が大切。

仕事を好きになるためには、小さい時から人の役に立つ経験をたくさん積み上げていくこと。

具体的には、「ともに遊び、ともに働き、ともに話し合う」。

まずは楽しいことから:一人で遊ぶのではなく、他者(まずは親)とともにたくさん遊ぶこと、そして、他者(まずは親)とともにたくさん働くこと。(今の子どもたちの不幸の一つは、家庭電化によって家の仕事から解放されていること)それによって関わることの楽しさ、豊かさを経験する。そして話し合うこと。言葉に出して表現し、議論することを通じて、「話せばわかる」という経験を積むこと。

以上が、心豊かな発達を支えていくのだというお話をした。


【高柳 滋治 2013年2月28日】

二月 教育講演

『反抗する子を勇気づける』≪アドレリアン61≫の教育講演を行ってきました。(参加者22名)


アドレリアンで拝見した時から、いつか披露したいと思っていました。が、なかなか機会が作れずいました。


願い続けると叶うものなのか、降ってわいたように話が転がってきました。

市内の今年度「ことばの教室 親の会」の役員さんが昨年度アドラー心理学に出会われていて、親の会の勉強会で話をして欲しいと連絡をくださいました。即答で引き受け、役員さん二人(パセージ受講中)に親役と子役の協力をお願いしました。

字面だけ読むと30分ぐらいで終わるので、始めに二人ペアを組んでいただき自己紹介していただいたり、パセージ9-Lを絡ませたり、と参加された方が自分の思いや子どもの思いに気付いて頂けたらと、参加型にしてみました。

以下、参加者の感想を披露させていただきます。


*普段、生活していたら忘れがちな子どもとの関わり方をあらためて思い直せてよかったです。

*とても参考になりました。また色々とお聞きしたいです。アドラー心理学にも興味が出ました。

*昨夜の子どもとのかかわりの中で、今日のお話を聴かせていただいて早速反省、思い当るところがありました。気迫を込めた言い方で、いつも上から子どもを押さえつけている自分に気づかせていただきました。ありがとうございました。今後の参考にさせていただきたいと思います。

*忙しいことを理由に子どもの話を聞けていなかったと思うので、これを機に家事をしていても一度、手を止め、子どもの目を見て話をしたいと思いました。

*参考になりました。まず、子どもの話は顔を見て、顔を見れば自然とうなづく、話をさえぎらないように聞こうと思いました。

*子どもに対しての接し方を改めて反省しないといけないと思いました。一人の人として尊敬することが大切だなと思いました。貴重な講演を聞くことができて良かったです。ありがとうございました。

*今日は来て良かったです。家に帰って子どもの話を聞いてあげたくなりました。ありがとうございました。

*子どもは宝、健康で元気でいてくれたらと生まれてくる前の気持ちを思い出して、大切にしていきたいです。

*子どもの接し方を振り返る機会になりました。思い当ることも多く反省です。又、参加させていただきたいです。

*日々、子どもと関わる中で、ちゃんと話を聞けていなかったのではと反省しました。今日からケンカしないようにしたいと思います。

*ついつい子どもとケンカしてしまうので、子どもの話を聞くようにしたいと思います。子どもがどんな大人になって欲しいかを考えながら育児をしたいと思います。

*子どもとの接し方、話しかけ方、あらためて「ていねいに」を再確認できました。いろいろと参考にして、毎日ケンカしている息子とまずはケンカをしないところから始めたいと思います。ありがとうございました。

*三つのポイント、話を聴く三つのコツ、なかなか行動にするには、親の力が足りず、自分が 子どもだなと思うばかりです。毎日少しずつ三分、五分でも一人一人の子どもの方を向き、ゆっくり最後まで話を聴いていきたいと思います。

*日々の忙しさに埋もれて、子どもの話を聞けていないような気がします。相手の話が分かりにくいのもありますが覚えていない話も多々あることに気づきました。

*講演会はとても心に響くものがありました。

*自己紹介カードがあり、初対面の方とも話しやすくなり和やかに過ごせました。お話もわかりやすく、参加型なのも新鮮でした。即興で演じるのは難しかったですが、ふだん片手間に話を聞いていたり、話を親の都合で変えたり、日常よくあることなので、子どもとのかかわり方を考えるとても良い体験でした。子どもの気持ちが分かりました。又いろいろ教わりたいです。
(感想 以上)

市外から二人のアドレリアン仲間が 私の初めて仕切る約90分の勉強会に来てくれました。

二人の笑顔がどんなに心強く思えたことか。ありがとうございました。

終わった後に短い時間しか会場に居られなかったのですが、お二人の方がパセージに興味を示してくださいました。

滋賀にはいっこさんという、心強い方がいらっしゃるので、是非紹介していきたいと思います。

応援に来てくださったアドレリアン仲間のお二人も地域のリーダーの方なので、是非、教育講演を展開していただけたらと期待しています。

このような機会を設ける事が出来ました教育講演を考えてくださった皆様に感謝いたしております。

ありがとうございました。


【西尾 英子 2013年3月6日】