2017年11月 8日アーカイブ

2017日本アドラー心理学会総会@大津

日本アドラー心理学会総会@大津に行ってきました。

滋賀県の琵琶湖のほとりに3日間ほどいました。

が、私、全然、観光していません。
ずっと建物の中でした。

来年の学会総会は石川県能登です。
来年もきっと観光はできないのでしょうなぁ。

で、「なぜ総会に参加するのか」というと、アドラー心理学を日本に持ってきた野田俊作先生や全国のアドレリアンと交流し、お勉強をするためです。

アドレリアンとお喋りをしているだけなのにアドラー心理学的な学びが深まります。

『ダメな私』
と思っていたことが、
『もしかして、私ってイケてる?!』
とかに変わります。

もう、全体が勇気づけにまみれています。
私はその中で勇気づけられ、自分の能力に気づかせてもらいました。

私の「やれること」は、
『当たり前のことで、たいしたものではない』
と、ずーーーーと思っていました。

でも、アドレリアンたちは、私の「やれること」を必要としてくれていました。(たぶん)
それは、私にとって「当たり前にやれること」で、私はちっとも変っていないのです。
不思議です。
私は、「私じゃない別のもの」に変わる必要はありませんでした。

きっと、「子ども」もそうだと思います。
子どもを「別な子ども」に変えなくても、そのままで、ステキな能力があるんだと思います。
(「ダメな子どもをイイ子どもにすること」じゃないって気づきました)


日本アドラー心理学会総会では、シンポジウムや講演などがあります。

今年は、野田先生やウォルトン先生や岸見一郎氏などの目玉的な講演がありました。

野田先生の『20世紀前半の思想状況の中でのアドラー心理学』を聴きながら感じたことは、「マニアックな話だなぁ」でした。

ようするに、「よくわからなかった」ということです。ははは。

私は眠くもなく、話に引き込まれて、じっくり聴いていましたが、野田先生がなにを言っているのかが、さっぱりわからなかったのです。

あとで『アドレリアン』という冊子に掲載されるでしょうから、そちらをゆっくり読んで勉強しようと思いました。
あとは、野田先生の補正項にも少し書かれています。

んで、総会二日目の夜の懇親会のときに、野田先生へ聴いてみました。
「私は簿記オタクですが、もしかして、野田先生はアドラー心理学オタクですか?」と。
そしたら、野田先生は「そうですよ」とにこやかにおっしゃっていました。

そうだ。あれは、「オタク」の範疇なんだ。
 ↓
だから、野田先生が、なに言っているのか、わけわからないのだ。
 ↓
ええ、決して、私が劣っているのではない。
 ↓
オタクの世界だから、私には、わからなくていいや。

そんなふうに思いました。

でも、あそこ(アドラー心理学オタク)までいくと、きっと楽しいだろうな、と思います。


ただ、いまの私には、シンポジウムの若いママさんたちが話している内容のほうが楽しかったです。

日本アドラー心理学会総会@大津で「母親のアドラー心理学」というシンポジウムがありました。

子育て中のママさんがパセージを受ける前と受けてからのお話をしてくれました。

パセージを受ける前は、
子どもたちは、泣くわ、わめくわ、ふざけるわ。
そして、ママは、怒鳴るわ、叩くわ、介入するわ。

パセージを受けた後は、
子どもたちはママに勇気づけられ、朝一人で起きて、宿題をして、学校の準備をし、一人でお風呂に入ったりもするようになったようです。

なんだか、ふと、怒鳴って叩いていた自分の育児を思い出しました。

そして、『子どもを叩いて苦しかったのは、私一人ではなかったんだ。他にもいるんだ』と思いました。

私は、パセージを受けるまで、「勇気づけて育てる」という方法を知りませんでした。

パセージを受けても、うまくできない子育てに七転八倒の日々でしたが、子どもは、あっという間に自立してしまいました。

勇気づけて育った子は、本当にたくましいです。
そして、しなやかだと思います。
(うちの娘のことですが^^;)

総会期間中にシンポジストさん以外の親子さんの話も聴くことができて、子どもさんが高校生になった親子さんの話も聴きました。

そこでも、ステキな関係を築いておられました。

高校生ぐらいになると、親のほうが「一本取られた」という会話も出てきます。
親が子どもに「これしてくれる?」と言って
子どものほうから「選択肢はないの?」と聴いてくるとか。。。

それから、私のブログを読んで、その方の地元で、パセージを受けたという方がいらっしゃいました。
子どもと良好な関係を築いているご様子にうれしくなりました。

「いい加減にしなさいよーー!」と、子どもに怒鳴るのがイヤな方は、
定例会に出たり、プチパセージ&パセージを受けてほしいな、
と思います。

【樋澤律子(岩手) 2017年10月】