2018年6月21日アーカイブ

「分かる」けど「言えない」

日本アドラー心理学会の先輩方が、
とても素敵な本を出して下さいました。

『ほめない、しからない、勇気づける
 3歳からのアドラー式子育て術「パセージ」』
 
アドラー心理学にもとづく子育ての学習コースって、
どういうことをどんなふうに学ぶの?
 
ということに興味のある方、ぜひご一読下さい。
 
 
この本の中に、「子どもの発達に応じた勇気づけを」という項があります。
 
二語文が話せるようになる、おおよそ3歳までの育児は、
こんなことを心がけるといいですよ~
と、以下のように説明があります。
 
「この時期の乳幼児は、大人がいろいろ話してあげるとちゃんと分かります。
 とても興味をもって聞いています。
 ただ、言葉に出して言えないだけです。
 そして、長い間覚えておくことができません。
 何度でも忘れます。
 覚えておいてほしいことを忘れても、怒らないで、何回でも教えてあげて下さい。
 たくさん話しかけられて育った子どもは賢くなります。
 スキンシップも心がけて」(p28)
 
本業の旅館に、ちょいちょい外国人のお客様がいらっしゃるのですが、
「相手の言っていることは分かる。でも私は英語で話せない」
という状況にときどき陥ります。
きっと、私の英語能力、現地の子の3歳レベルなんだろうなぁ。
 
「相手の言っていることが分かる」能力と、
「自分の思っていることを話す」能力って、
別物で、
 
「相手の言っていることが分かる」能力の方が先に伸びる。
(「聴く」と「話す」は、脳の中でも処理する場所が違うのだとか)
 
 「この子はなにも話せないから、なにも分かってない」ではなくて、

 「まだお話できないだけで、この子は大人の会話は全部分かっている」
って思えたり、
 
「親が言ったことをすぐ忘れる」ことも、
 「この子は阿呆だからすぐ忘れるんだ」とか
「本当は覚えているくせに、やりたくなかったり、私に反抗しているから忘れたフリをしているんだ」ではなくて、
 
「今は、脳の発達段階的に、まだ長い間覚えていられないだけなんだね」
て思えたりすると、
 
お子さんもだけど、お母さんもラクになるのではないかなぁ、と思いました。
 
 
「知る」だけで子育てがラクになる知識ってある、と思います。
田沢湖で、アドラー心理学の自助グループ立ち上げます。

興味のある方、メール下さい。
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【北村江奈(秋田) 2018年6月】