ICASSI 3度目の正直? 

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毎年夏に世界のどこかで開催される、アドラー心理学夏期集中講座があり、ICASSIとよばれている。今年はルーマニアのブラショフという都市郊外の山村で開催された。世界各国から来たアドレリアンたちと共に学び、遊び、文字通り寝食を共にするのだ。内容は、講義やグループでの講座、自主的な勉強会や余興と盛りだくさんで、退屈する暇がない。外国の人達と友達になれるのはもちろん、高名なアドレリアンから直接教わったり、お話を聞いたりできることは、とてもすばらしいのだが、公用語は英語とドイツ語なので、はっきり言ってここはかなりきつい。しかし、だからこそ日本ではできない経験ができることは確かだ。アドラーの高弟ルドルフ・ドライカースの娘である、エヴァ・ドライカース=ファーガソンがICASSIの現在の代表の一人である。 

「ICASSIは中毒になるよ」とは、初参加のときに聞いた言葉だが、これは本当だ。それ以来私は中毒にかかり、今回は連続の3回目である。

会場のホテルに到着するやいなや、以前にグループで一緒だった友達や先生に目がいく。さすがに3回目ともなると友達も増えるし、先生方も覚えていてくださるのがとてもうれしい。もっとも、東洋人というだけで目立つので、よくも悪くも覚えてもらいやすいのは確かだと思う。西洋人の団体の中にいると、東洋人は見てくれが全然違うので、それだけで目立つだろう。こういうときには得だと思う。ただし、同じくらいの年格好の東洋人が2人以上いた場合に、どれくらい個体識別されているかについては、かなりあやしい。

こちらも名前は忘れているが、顔はしっかり覚えている。前回Hug!で終わっているので、Hug!から始まる友達もたくさんいる。それで、何人もの人と感動の再会を果たす。片言で会話をしているうちに、私は、年々自分のふてぶてしさが増大していることに気づいた。

初めて参加したのは2年前、ハンガリーでだったが、そのときは今よりももっと英語が聞き取れないししゃべれないし、グループが何をやっているかわからなくてもそのままやり過ごしてしまうことが多かったように思う。今回も、基本は日本人なので日本人的に、「グループの流れをこわしたらいけない」とか考えがちにもなってしまうが、それでもここぞと言うところは質問したり発言した。できる限りしたつもりだ。

かなり間違った英語でも、とにかく言ってしまう。とにかく言ってしまうのだ。後になって間違ってたことに気づいて一人赤面することもしばしばあったが、グループのみんなや話した相手はほとんど理解してくれていたように思う。だから、よしとした。しょせん私が完璧な英語など、しゃべれるわけがないのだ。

ICASSIでは何かにつけて人々は言う。

"Courage to be imperfect!"

そうよ!不完全万歳!!
英語なんて 間違ってもいいの、ふてぶてしく自分の場所をつくるの。所属するのよ!!!

そうして2週間、過ごした。

【大竹 優子 2010年8月14日】

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