2011年1月アーカイブ

イヴォンヌ先生@大津

 イボンヌ先生の教師のためのワークショップに、参加させていただき、ありがとうございました。イボンヌ先生の教師対象のワークを、しかも通訳付きで受ける機会をいただいたこと、とても感謝しています。
 このワークで学んだことはどれも、私にとって、すぐに実践してみたいと思えるものばかりでした。ワークからかえってからのこの一週間、学んだことを一つ一つ思い出しながらやってみると、今まで聞いていなかった子どもの言葉、見えていなかった子どもの姿にたくさん気づくことができました。

 初めてパセージを受けてから三年。学んだことを教育の場にも生かしたいと、日々試行錯誤の毎日を送っていました。学んだことをもとに、自分なりにいろいろ考えてやっていたのですが、近ごろ、少し行き詰ってきた感じで、悶々としていました。私と個々の子どもたちとの関係だけでなく、子どもと子ども同士の関係、勇気づけのクラスをつくっていくために、私は何をしていったらいいのか・・・、自分なりに課題をもって参加しました。

 四つの目標では、まず自分の感情を観察することを学びました。しかし、事例をロールプレイしているとき、私は、うまく感情を言えなくてとても苦労しました。今まで、パセージでも感情について学んできたにもかかわらず、日々の自分の感情に、とても鈍感だったことに気づかされました。

 ロールプレイが終わって、イボンヌ先生に「子どものトラブルは、子ども同士で面倒を見るべきだ」と言われたとき、私は小二の子どもたちにそんなこと、とてもできない!!とびっくりしました。しかし、続いて「アドラーは、子どもは自分の問題を解決できる能力がある、と言った」と言われたとき、自分はそんなふうに子どもの力を信じていなかったなあと、自分でもショックでした。イボンヌ先生に、私が、自分の手の下に子どもたちを入れている大人だと言われたときは、ピンとこなかったけれど、自分の今までを考えれば考えるほど、なるほどと思えてきました。「子どもに問題解決の方法を学ばせるのが教師の仕事」などと思っていたけれど、結局、私は課題の肩代わりをしていたことが多かったように思います。

 二日目の朝一番、私が一番興味があったクラス会議について、一日目の事例をもとに、イボンヌ先生が実際にやってくださいました。みんなで丸くなって話し合いをすること、問題を解決するための案を、子どもたちから募ること、どんな意見も受け入れること、出た意見に対して、一人でも「却下する」というとその意見は、議決されないこと・・・・。このような話し合いをしていくと、子どもたちはクラスでおこっている問題を、他人ごとではなく、自分の問題として考え、「友だちのためにできること」を考えて行動しようとするだろうと思いました。

 また、論理的結末については、私はすぐに罰になってしまいそうで、今まで手を出せないなあという感じでした。しかし、イボンヌ先生は、「論理的結末は、罰を与えるのではなく、人生について学ぶ機会を与える」「人生のために大切なことを教えている」と何度もおっしゃられているのを聞いて、結局は、私次第なんだと思いました。四つのチェックリストを意識しながら、イボンヌ先生がおっしゃったように「ピュアに」やってみたいと思いました。

 ワークを受けているとき、その時々、自分のクラスの子どもたちの顔や姿が浮かびました。教えていただいたこと、たくさんの素敵な技も、すぐにやってみたいと思い、先週、早速いろいろやってみました。クラス会議もしてみました。「今日の友だち」は、毎日、「今日もしよう」と大好評です。

 ワークを受けて、教えていただいたことを少しずつやってみると、教室の景色がかわったように思えました。やっぱり、「子どもは、自分の問題を解決できる能力がある」んやなあと、子どもに教えられた一週間でした。

 たくさん、お土産をもって帰ることができ、本当に充実したワークでした。イボンヌ先生、スタッフの方々、本当にありがとうございました。そして、一緒に学ばせていただいたみなさま、たくさん勇気をいただきました。ありがとうございました。


【清水 佳世子 2010年10月31日】