大竹優子先生、講座に参加くださったみなさま、4日間の学びの時間をいただきありがとうございました。基礎講座応用編を受講して感じたことを書いてみます。
私は2013年大阪で初めて受講して以来、6年ぶり2回目の受講でした。
1日目・2日目で印象に残ったことは2つあります。
1つは、優子先生が繰り返し「善い、悪いではありません」とおっしゃられていたことです。何度も伝えてくださるということは失敗しやすく大事なことだと感じました。
油断するとすぐに自分の物差しで「善い/悪い」を決めたくなります。でも協力的に問題を解決して暮らすことを目指すならば、「善い/悪い」を決めることから離れて、所属していると感じられる方法や問題解決に便利な方法を選ぶことが大事なのですね。
「善い/悪い」を決めようとしていないかいつも自己点検が必要だと学びました。
2つめは、質疑応答の際に優子先生が「それはわかりません」ときっぱりおっしゃっておられたことです。1回だけでなく何度もその場面があり、わからないと言える謙虚な姿勢にはっとしました。そして、わからないことを認めたうえで、いま言えることや知っていることを真摯に教えてくださいました。人は不完全だけどこれまでに得られたものを持ち寄って伝え合って暮らしていくのだというイメージを持ちました。講座4日目に「人は真実を知らない」というお話がありましたが、謙虚でいるとはどういうことかテキストより目の前の優子先生を見て学ぶことができたと思います。
3日目・4日目で印象に残ったのは、グループワークです。
4日間通して、各章の講義の後に毎回グループワークが15分程あり、その後に質疑応答という構成でした。グループワークは4~6人で「学んだこと」「わからなかったこと」「テキストの設問の答え」について話し合う基本的な内容です。いつも学んだことは何ですか?と問いかけるアドラー心理学らしい構成と思いました。6年前の応用編ではこのようなグループワークなかったように思います。以前の私だったらグループワークを15分するより、講師のお話を聞くか講師への質疑応答の時間にあてた方がいいのにと思ったかもしれませんが、今回はグループワークの時間がとても楽しく貴重に思えました。
というのも、自分の目の前にいる相手の関心に関心を持ち、批判をせずに意見を聞き、わからないことは尋ねて、自分が発言する時は相手に伝わるように話し方を工夫するということは、話し合って問題解決して暮らす、協力するための練習だと感じたからです。
と、ここまで書いて思いだしました。講座の期間中でも私は簡単に「悪いあの人」「かわいそうな私」に陥って、自分は変わらず相手を変えようとしてしまうことがありました。
協力的な暮らしを学んでいるのに何をやってるのかな~です。
応用編では、陰性感情を感じたら対処行動を繰り出す前に「相手に何を言わせようとしているのだろうか」と仮想的目標を明らかにし、実現していい目標なのかどうか区別がつくようになることが大事と学びました。そのためには、講座後の継続学習こそ重要だと再確認しました。
仲間の力も借りて自己点検し、1回きりの関係ではなく普段の人間関係でお稽古していくことを続けたいと思います。
【青山知子 2019年6月】