2018年7月アーカイブ

ここえんの小さな相談者くん(2)

ここえんに参加してくれて、悩みを話してくれた
小さな相談者くんおかげでわかったことは、
アドラー心理学の自助グループのやり方は、
小さな相談者さんにも有効である、ということです。

んで、なにより、参加してくれた大人が、
「子どもとこんなふうに話をすればいいんだ」
とわかってくれたことがうれしかったです。

横手のお世話人さんがやろうと思っていた
ミニ講演のお題は「子どもの話を聴く」でした。

ちょうどよく、「子どもの話を聴く」の実践を
見ることができたのではないでしょうか。
(なんつってー)

Fくんは、ノートと鉛筆を持ってきてくれて、
「適切な側面」と「どうすればいいか」を
メモしてくれていました。

その姿から、

『小さいからわからないだろう、と大人が勝手に思ってはいけない』

と思いました。

もうね、私、パセージリーダーとして、
10-Lの「ふたたび勇気づけ」のところ、
胸を張って、

「この通りだからーー!!」

って言えます。
(パセージテキストを持っている人は開いてみてね。
持っていない人はパセージを受講してみてね)

自分の大きな子ども(娘)で「この通りです」と言うと、
親バカならぬ、「バカな親」感があったのですが、
人んちの子どもで、パセージに書かれている通りだと、

怖いものなし

です。

これ、この子もすごいけれど、
パセージを受講して、日々実践していたであろう
お母さんもすごいのだと思います。

今回、Fくんの姿を見て、

『この子はこれからどんなふうに羽ばたいていくんだろう』

と頼もしく思いました。

今回、考えたことが失敗してもいいんです。
そこから学ぶことはたくさんあるはずです。

今回、考えたことが成功してもいいんです。
彼は、十分、勇気づけられるからです。

勇気づけは、子どもを気持ちよくさせることではありません。

今回、勇気づけられたFくんは、
大人の私からすると、
結構、大変なことを決心していました。

でも、本人は勇気満タンになったはずなので、
大変なことと思わないと思います。←私の意見です。

それから、勇気づけカードをいただきました。

「ぼくのそーだん←なやみをきいてくれてありがとう」

キュン♪ 
萌え死にしそうです(*^^*)


、、、

小さな参加者のFくんから報告がありました。
(正しくは、Fくんのお母さんからの報告ですが)

自分で「やってみる。大丈夫」と言ったこと、実践したようです。

お母さんは、Fくんのすることを見届けて、
『やれて当たり前』とも思わず、
『やれてよかった』で終わらせることもなく、
「適切な行動に正の注目」をしてくれていました。

報告と一緒に写真が送られてきたのですが、
Fくんは、自分で「しなければならないこと」を
紙に書いていました。

そして、家族全員(Fくんも含め)が
「(Fくんは)〇〇すると〇〇できる」
ことがわかったようです。

どんなに、親が子どもに口すっぱく

「こうしなさい!」
「こういうことすると、こうなるのよ」

と言ってもききやしませんが、
(もしくは時間がかかったり、
言われるからしぶしぶやったりとか)

今回のように、子どもの話を聴くだけで、

スルスルっと解決することがあります。

もしかしたら、しばらくすると
また、Fくんは
「しなければならないこと」
をしないかもしれません。

でも、そのときも、大人が
「子どもに言い聞かせなくてもいい」
ってことを知っている、ってことは
大切なことではないかしら。

だって、こちら(大人)は
「Fくんには自分でやる力がある」
って知っているんですもの。
そのFくんの力を信頼するだけじゃないかな、
と私は思います。

ここえんで、お話が終わったとき、私は
「今日はなにを学びましたか?」
って聞いたんです。

Fくんは、

「わからないと学校がつらくて行きたくなかったけれど、
話せるところがあってよかった。
困っていることを話せる場があるっていい」

って言ってくれました。
(Fくんは小2だよ)

ねぇ、
大人だって、子どもだって、
困っていることを話せる場があるってステキよね。

困っていることがあったら、とりあえず、
最初にパセージを受けてみませんか?
定例会に遊びに来るのもいいですよ。


【樋沢律子 2018年6月】

ここえんの小さな相談者くん(1)

えーと、今日は秋田県横手市に行ってきました。

横手の仲間がミニ講演をするというので、

『お。見に行こう』 ←まつがい
『お。応援に行こう』って思ったのでした。

そしたら、いろいろあって、
急きょ、私が進行することになりました。

でもね、
ミニ講演の「子どもの話を聴く」を
私は準備しておりませんので、
フツーーーの定例会をやりました。

ミニ講演に来てくれた方、すいやせん。

事情をお話してから、近況報告をして、
「困ったことはありませんか?」と聞くと、
小さな参加者くんが「お母さん、あれは?」と
促す発言がありました。

でも、お母さんにしてみると、
それは「困った話」ではないようでした。

そう、それは、「小さな参加者くんが困っている」のでした。

この小さな参加者くんは、パセージが大好きなんです。

「お母さんがパセージを受けてくれてよかった。
家の中がとってもよくなった」

というようなことを言ってくれる、ステキな参加者くんです。
この言葉で、どれだけ私が勇気づけれられたことでしょう。

小さな参加者くんの名前を仮にFくんとします。
今日のお話が終わって、
「Fくん、今日のお話を私のブログに載せていい?」
と聞いたら、「いいよ^^」と言ってくれたので、
なんとなくわかるようにお伝えしたいと思います。


Fくんは、小学校2年生です。
パセージのことをわかってくれて、大好きです。
(パセージを理解してくれて、信頼してくれています)

Fくんの願いは、

お父さんお母さんが仲良くすること
ぼくとお母さんが仲良くすること
ぼくとお父さんが仲良くすること

でした。

最初にお話してくれたのは、

「お父さんとお母さんが仲良くしてほしいこと」

でした。

そこで私は、

「これは、Fくんだから言うんだけれど、
Fくんにお父さんとお母さんを変えることはできないのね。
Fくんにできるのは、自分を変えることなの。
これって、わかるかな?」

と聴いたら、Fくんは、ハッとした顔になって

「うん。わかる」

と答えてくれました。
(ほかにも もちょっと説明したことがあります)

「Fくんにできるのは、お父さんと仲良くすることと
お母さんと仲良くすることなんだけれど、
どっちと仲良くなりたい?」と聴くと、
「お父さんと」ということで、お話を進めていきました。


アドラー心理学は、エピソードを大切にします。
それは、小さな相談者のFくんでも同じです。

ってことで、Fくんからエピソードを聴きました。

エピソードを聴きながら感じたのは、
『大人と変わらないなぁ』ってことでした。

Fくんは、どんなことがあって、
どんなことを言って、どんなことを感じ、
どんなことを考えていたのかを
しっかり話してくれました。

そのあと、パセージテキスト1-Lを読んで、
Fくんに聴きました。

私「ボクは能力がある、はどうだった?」
F「んー。能力ないって思った」
私「そっかぁ。お父さんはボクの仲間だ、は?」
F「んー。少し?少し仲間だって思う」

すげー、すげーよ、Fくん♪

そのあと、2-Lも読んでみたところ、2っぽいんだけれど、
パセージを学んでいないお父さんに
Fくんが「お父さん、こうしてくれませんか?」と言ったところで
『やらんだろうなぁ』ということは容易にわかります。
ふふ、ごめんなさい、お父さん。

さてっと、気を取り戻して、
Fくんとお父さんの適切な側面を見つけていきました。

Fくんから「適切な側面ってなに?」と
適切な質問があって、うれしく思いました。

適切な側面をあげていくと、
Fくんの表情が変わったように思いました。

Fくんよりもお父さんの適切な側面が少なかったら、
「ボクより少ない。〇個足りない」と言うので、
大人のみんなで頑張って、
お父さんの適切な側面を見つけました(笑)

そしたら、自分がお父さんから
どんなに大事にされているかを感じたようでした。
そのときのFくんの表情が忘れられません。

勇気が満タンになったFくんは
自分で「どうすればいいのか」を見つけていくのですが、
私が、
「これってさぁ、おうちで、お父さんとお母さんと
Fくんで話し合って決めるといいんじゃないかなぁ
と思うんだけど?」
と提案したら、Fくんは

「ここで決めたい」

と返事してくれました。

Fくんの信頼感を感じて、『マジで?^^;』と責任を感じる私。

ここから、Fくんにできる範囲でやれることを
みんなで考えていきました。

まぁ、ほとんどが、Fくん一人で
「こうする。ああする」って言うわけですよ。
すごいよ。パセージテキスト4-L、4のまんまですよ。

ちょっとね、「小2にしては、たいへんじゃね?」
ってことも、自分で決めているのですが、
Fくんは「大丈夫」って言います。

Fくんが「大丈夫」って言っているので、
とりあえず、「これでやってみようね」ってことになりました。

私「お母さんに手伝ってほしいことはありますか?」
F「んとねー、できたかできないかを(りっちゃんに)報告してほしい」
私「え?そっち?」

もうね、『パセージで育てた子どもは能力高い』と思いました。

私は、娘が中学生の時にパセージを受講しました。
その後、娘が高校生の時に娘とこのような話し合いができました。

F君のママは、Fくんが年長のときにパセージを受講しました。
んで、小2でこのような話し合いができました。

いやぁ、もう、
『パセージキッズ(アドレリアンキッズ)はすごすぎ』
って思いました。


【樋沢律子 2018年6月】