ここえんの小さな相談者くん(1)

えーと、今日は秋田県横手市に行ってきました。

横手の仲間がミニ講演をするというので、

『お。見に行こう』 ←まつがい
『お。応援に行こう』って思ったのでした。

そしたら、いろいろあって、
急きょ、私が進行することになりました。

でもね、
ミニ講演の「子どもの話を聴く」を
私は準備しておりませんので、
フツーーーの定例会をやりました。

ミニ講演に来てくれた方、すいやせん。

事情をお話してから、近況報告をして、
「困ったことはありませんか?」と聞くと、
小さな参加者くんが「お母さん、あれは?」と
促す発言がありました。

でも、お母さんにしてみると、
それは「困った話」ではないようでした。

そう、それは、「小さな参加者くんが困っている」のでした。

この小さな参加者くんは、パセージが大好きなんです。

「お母さんがパセージを受けてくれてよかった。
家の中がとってもよくなった」

というようなことを言ってくれる、ステキな参加者くんです。
この言葉で、どれだけ私が勇気づけれられたことでしょう。

小さな参加者くんの名前を仮にFくんとします。
今日のお話が終わって、
「Fくん、今日のお話を私のブログに載せていい?」
と聞いたら、「いいよ^^」と言ってくれたので、
なんとなくわかるようにお伝えしたいと思います。


Fくんは、小学校2年生です。
パセージのことをわかってくれて、大好きです。
(パセージを理解してくれて、信頼してくれています)

Fくんの願いは、

お父さんお母さんが仲良くすること
ぼくとお母さんが仲良くすること
ぼくとお父さんが仲良くすること

でした。

最初にお話してくれたのは、

「お父さんとお母さんが仲良くしてほしいこと」

でした。

そこで私は、

「これは、Fくんだから言うんだけれど、
Fくんにお父さんとお母さんを変えることはできないのね。
Fくんにできるのは、自分を変えることなの。
これって、わかるかな?」

と聴いたら、Fくんは、ハッとした顔になって

「うん。わかる」

と答えてくれました。
(ほかにも もちょっと説明したことがあります)

「Fくんにできるのは、お父さんと仲良くすることと
お母さんと仲良くすることなんだけれど、
どっちと仲良くなりたい?」と聴くと、
「お父さんと」ということで、お話を進めていきました。


アドラー心理学は、エピソードを大切にします。
それは、小さな相談者のFくんでも同じです。

ってことで、Fくんからエピソードを聴きました。

エピソードを聴きながら感じたのは、
『大人と変わらないなぁ』ってことでした。

Fくんは、どんなことがあって、
どんなことを言って、どんなことを感じ、
どんなことを考えていたのかを
しっかり話してくれました。

そのあと、パセージテキスト1-Lを読んで、
Fくんに聴きました。

私「ボクは能力がある、はどうだった?」
F「んー。能力ないって思った」
私「そっかぁ。お父さんはボクの仲間だ、は?」
F「んー。少し?少し仲間だって思う」

すげー、すげーよ、Fくん♪

そのあと、2-Lも読んでみたところ、2っぽいんだけれど、
パセージを学んでいないお父さんに
Fくんが「お父さん、こうしてくれませんか?」と言ったところで
『やらんだろうなぁ』ということは容易にわかります。
ふふ、ごめんなさい、お父さん。

さてっと、気を取り戻して、
Fくんとお父さんの適切な側面を見つけていきました。

Fくんから「適切な側面ってなに?」と
適切な質問があって、うれしく思いました。

適切な側面をあげていくと、
Fくんの表情が変わったように思いました。

Fくんよりもお父さんの適切な側面が少なかったら、
「ボクより少ない。〇個足りない」と言うので、
大人のみんなで頑張って、
お父さんの適切な側面を見つけました(笑)

そしたら、自分がお父さんから
どんなに大事にされているかを感じたようでした。
そのときのFくんの表情が忘れられません。

勇気が満タンになったFくんは
自分で「どうすればいいのか」を見つけていくのですが、
私が、
「これってさぁ、おうちで、お父さんとお母さんと
Fくんで話し合って決めるといいんじゃないかなぁ
と思うんだけど?」
と提案したら、Fくんは

「ここで決めたい」

と返事してくれました。

Fくんの信頼感を感じて、『マジで?^^;』と責任を感じる私。

ここから、Fくんにできる範囲でやれることを
みんなで考えていきました。

まぁ、ほとんどが、Fくん一人で
「こうする。ああする」って言うわけですよ。
すごいよ。パセージテキスト4-L、4のまんまですよ。

ちょっとね、「小2にしては、たいへんじゃね?」
ってことも、自分で決めているのですが、
Fくんは「大丈夫」って言います。

Fくんが「大丈夫」って言っているので、
とりあえず、「これでやってみようね」ってことになりました。

私「お母さんに手伝ってほしいことはありますか?」
F「んとねー、できたかできないかを(りっちゃんに)報告してほしい」
私「え?そっち?」

もうね、『パセージで育てた子どもは能力高い』と思いました。

私は、娘が中学生の時にパセージを受講しました。
その後、娘が高校生の時に娘とこのような話し合いができました。

F君のママは、Fくんが年長のときにパセージを受講しました。
んで、小2でこのような話し合いができました。

いやぁ、もう、
『パセージキッズ(アドレリアンキッズ)はすごすぎ』
って思いました。


【樋沢律子 2018年6月】