ウォルトン先生の公開カウンセリング

大阪で行われたウォルトン先生の「公開カウンセリング」に参加しました。。 

学んだことと言うか、一番は、ウォルトン先生のお姿から、私自身、こんな風にいつも誰にでも丁寧に勇気づけしているのだろうか?と振り返り、ここ最近、職場で自分が競合的だったことに劣等の位置に落ち、様々な刺激を受けたカウンセリングでした。野田先生と同様に、本物に触れて伝わる、言葉では表現できないアドレリアンパワーを浴び、感無量でした。 

初めに、公開カウンセリングは、援助者のためであるという視点に驚き、スタートしました。援助者が学べるようクライエントと目標の一致を取ったうえでのカウンセリングです。この時点で、クライエント親子をとても尊敬されておられたことが伝わりました。親へのカウンセリングでは、出産前の繊細なお話も、優しく丁寧に質問され、娘さんのお話を重ねながら、さりげない話の中に織り込みながら、クライエントさんを勇気づけされていたと思います。 

お子さんについては、親がどのようなお子さんだと捉えているかを聴いた上で、それに関するエピソードを聴き、お子さんがそれをどのように使っているのかを推測されたところも興味深かったです。「最重要観察記憶」については、総会に伺っただけでは、充分に理解できていないのですが、先生がおっしゃっていた「親の信念体系」に繋がる部分だったのかなと思います。少し早期回想に触れるというか、親が12・3歳の頃に大切にしてきた信念をあぶりだす、そんな作業のように思いました。 

カウンセリングを聴きながら、野田先生のエピソード分析とも重ねていた私です。おそらく私的感覚マイナスに関する領域のことだったと思うけれど、それをざっくり出し、それに関する現在のエピソードを聴く流れも、目から鱗でした。常にイニシアティブを持ち、無駄なく質問され、クライエントが必要のない話をすることもなく、とてもシンプルに、そして確実に代替案に向かうカウンセリングだったと思います。 

親子共に、細かいところで常に目標の一致をとり、選択肢を与えておられたことにも学ばせて頂きました。時には動きながら解りやすく代替案を示された姿も印象的でした。また、「朝、どのように起きているのか」を聴くことで、実に多くのことを確認というか、推察しておられていて、親子が「責任」をどのように果たしているのかという視点も学ばせて頂きました。 

今回、先生の英語が少しだけ解るところもあったけれど、多くは??の私です。もちろん、話せません(いや、話さないと決めています。) 年を重ねたことで、脳が錆びてしまって使えないところもあるけれど、直接感じ取りたいなぁと思って、少し前から『子どもの協力をかちとる』の英語訳をぼちぼちやっています。英語の得意な妹にも「お姉ちゃん、1年続ければ、かなりわかるようになるから大丈夫」と勇気づけられ、勢いで英語本を他に1冊買ってしまいました。

まだまだ実践未熟だし、日本語でさえもアドラー心理学を理解できていないところもたくさんあることも承知しているけど、継承されてきたアドラー心理学を直に触れてみようと思ったのでした。ウォルトン先生の来日は、こんな風に、私に新たな刺激を与えてくださったのでした。 

【尾関恵美 2017年10月】