4月例会  「KAGニュースレター 2014.5」より


 先月の例会は、「勇気づけの言葉集」を使って相手を勇気づける視点を学ぼう、というテーマでした。最初に、最近気になったエピソードをそれぞれに出してもらい、そのあと「言葉集」の中にある「勇気づけの言い方」を参考に、エピソードの中の相手を勇気づけることばを作ってみることにしました。

 あがってきたエピソードは、どちらかというとマイナス感情のともなったものが多かったです。マイナス感情が起きるのは、相手が「不適切な行動」をとっているからで、だとすると「不適切な行動をとる人」というのは「勇気をくじかれているからそうする」わけで、ではどういうふうに「勇気づけ」をしたらいいか、と考え始めました。

 ところが、これが全くうまく動かない! メンバーさんたちはそれなりにベテランですので、この全くうまく動かない中からも、それぞれに自分なりの気づきをしてくださったようですが、司会としては自分の見通しの甘さにかなり凹みました。

 なぜうまく行かなかったと考えてみると、そもそもマイナス感情をともなうときの仮想的目標は「競合的」であることがほとんどです。目標が競合的であるときに「勇気づけ」の言葉は使えませんし、たとえ使ったとしてもそれは下心たっぷりのいやみな言葉にしかなりません。

 いくらブイヨンスープが上等でも泥のついたままのニンジンを放り込んだらだめです。きちんと下処理をしたニンジンを煮込んでこそ、おいしいキャロットスープができるのですよね。

 というわけで、5月は、基本にもどって「エピソード分析(きらきら探し)」をしたいと思います。ただ分析するだけでなく、その仮想的目標が「競合的」か「協力的」かを見極め、「協力的目標」へと語りなおせるところまでいければいいなと思っています。

 4月例会で不完全燃焼のみなさま、および、パセージプラスに興味のあるみなさま、例会へのおいでをお待ちしています。


【I.M (三重)2014年5月】