共同体への建設的な行動に注目

 「共同体への建設的な行動に注目する」という目的で、クラス内で起こった出来事や、自分自身が体験したエピソードなどを学級通信で紹介するようにしています。


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未来飛行Ⅱ
NO.46(1/30)



 今日の印象的な出来事


 今日、ちょっと印象的なことがありました。今日の理科の授業は、理科室を使って行ったのですが、終わってみると、机の下にチョークの粉が散らばっていました。残っていた人に聞いてみると、誰がやったのか分かりました。これをどうしようかということになりました。やった本人はすでに2組の教室に帰っていました。本人を呼んできて清掃をしてもらうべきか。当然、やった本人の責任なのだから、その人がやるべきだというのが正論です。しかし、今日は、代議員のMさんが「私がやります」と言って、ほうきをもってきて丁寧に粉を掃きとって、そのあとぞうきんがけをしてくれました。すばらしいなと思います。自分がやったのではないから関係ないと考えて見て見ぬふりをすることもできます。でも、もしそのままにしておいたら、次に使うクラスに迷惑がかかります。あるいは、掃除担当の人が、どうして汚れたままにしておいたのだろうと少し嫌な気持ちになりながら処理しなければいけなくなります。

 自分がやったのではないけれど、いま自分にできることがあるなと考えて実行に移したMさんはすばらしいなと思います。さすが2組の代議員です。


 そう言えば、先日こんなことがありました。休日、家族であるスーパーに買い物にいったときのことです。ATMで、母がお金を下ろそうとしていたら、となりに外国人の親子がいて、そのお母さんがATMの機械を操作していました。その隣にいた小さい子がミルクの入ったボトルを逆さにしてしまい、ボトボトとミルクが床にこぼれ始めていました。後ろのベンチに座ってその光景を見ていたボクやボクの家族が、すぐに「ミルクこぼれていますよ」と大きな声で言ったのですが、お母さんはすぐにそれに気づきませんでした。そして、床はミルクがこぼれて大変な状態になってしまいました。ATMの機械操作を終えて、そのお母さんはやっと気づきました。でも、なにくわぬ顔をして、子どもを連れてその場を立ち去ってしまいました。

「どうしようか」とボク自身迷いました。そのままにしておいても、自分がやったことではないし、とがめられることはないでしょうし、責任を追及されることもないでしょう。しばらくしたら、そのスーパーの掃除担当の人が来て、きれいにしてくれるでしょう。それが掃除担当の人の仕事だし、それでお金をもらっているわけです。ボクにはある意味関係のないことなのです。

 しかし、そのときのボクは、そこを掃除しておくことに決めたのです。近くにトイレがあったので、そこのトイレットペーパーを使えばすぐにきれいになりそうです。実際に実行に移してみると、ほんの1、2分できれいになりました。これで何か安心できました。というのは、掃除担当の人がすぐに来てくれるとは限らないし、その間は、床が汚れたままです。そうしたら、このあとATMを使いに来た人は、床の汚れを見て嫌な思いをすることでしょう。それを想像したら、今ボクができることをすぐにしたほうがいいと考えたのです。

 みなさんも、自分がやったことではないけど、自分がすればすぐに終わるような後始末をする機会があったら、実行に移してみてください。とても気持ちがいいですよ。


【瀧口 純二 2013年1月31日】