夫の話を聴く

今、仕事がピークで忙しい夫。
先日「仕事どう?」「何とかなりそう?」と聴いてみたら「今まで何度もピンチを乗り越えてきたけど、今回はいよいよムリかも」と言うではないか。

「へーーー、どういうこと?」とか「それでどうなりそうなの?」と開いた質問で状況を把握してみたところ、どうやら単に時間が足りないらしい。こんなに毎日深夜まで残業して、土日も出ていくのにムリなのか~。

そこで「間に合わないとどうなるの?」とか「その結果、ふりかかる結末は?」「その結末は誰にどうふりかかるの?」と聴いてみた。(夫にもアドラー語/笑)

すると、彼の仕事(開発)は実際のお客さんからは遠いところにあるので、ダイレクトに響く結末は実感としてないらしい。上司や周りの人が誰かに謝らなきゃいけないといった迷惑も特にないみたい。

「じゃー、よかったじゃん。これだけ頑張っても間に合わないなら仕方なかったってことだよね」と意見してみたら、「ボクが嫌。ボクが理由で間に合わないというのは避けたい」というようなことを言った。

そうそう、この人、そういう人なんだよね。いつもキッチリ責任を果たしたい人。約束は守らなきゃと思っている正しい人。やむを得ない理由で守れないとしても、そのやむを得ない理由が自分というのは気持ち悪いのだ。(やむを得ない理由の原因が他人ならOKなんだけど)

彼にとって、ふりかかる結末は「自分が気持ち悪い思いをすること」で、それが嫌だから必死で頑張るのだ。

正直、私、彼のそういう「こだわり」を鬱陶しく思うことがたまーーーにあった。なぜって、彼の場合、その自分のポリシーを貫くために「すべてを頑張る」んです。まさに仕事と家庭を完璧に両立している男!

グチや恩着せがましいことも全く言わない人なだけに「1人で背負ってる感じ」がして心配になったり、「もっと上手にやればいいのに~」なんて思っていたのです。

でも、今回彼のポリシーを初めて言葉でハッキリ聞いてスッキリ♪ 
心から「だから、アナタはいつでもキッチリやるべきことをやり遂げることができる人なんだね。カッコイイよ!」と言えた。

きっと彼はこれからも私から見たら「ムリ」をするんだろうな。だけど、それは彼自身がそうしたくてしているんだろうから、私はお任せして応援だけすればいいんだな。

うん、そうできそうな気がしてきたよ。彼を信じて見守る妻になる!
とりあえず今回は期日まであと3日。 がんばれ、パパ。


【藤田 寿花 2015年3月15日】