近況報告のエピソード

昨日のパセージ・プラスの近況報告@流山で話したエピソードです。 

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先週の土曜の夜、小三の娘が『明日はおばあちゃんとプール行きたい』と希望を出してきた。
 
私の母はジムの会員になっていてしょっちゅうプールに通っているんだけど、娘が年少の頃からたまに連れて行ってくれる。 
娘はとことん水遊びに付き合ってくれる母とのプールが大好きで、いつの間にかクロールと潜水と背泳ぎができるようになった。 
そんなわけで、娘は実家に電話をしておばあちゃんの都合をきいてみよう、ということになった。 

娘が電話をかけると、出たのは多分おじいちゃん。 
娘のやり取りを聴いていると、 
母が疲れているのに娘の希望を叶えるために無理をして妥協案を提案してくれている流れだとわかった。 
しかも疲れている母だけでは大変だからと父まで付き合ってくれるみたいだった。
 

とりあえず電話を切った娘の話を聴こうと待っていると、電話を切った娘はおじいちゃんも来てくれるんだってー♪とご機嫌そう。 
私は、『おばあちゃん、疲れてるとか調子悪いって言ってなかった?』と聞いた。
 
娘は、『うん、言ってたけど・・・でも見てるだけなら大丈夫って言ってたよ!』と言う。 

私 『あのね、これは私の意見なんだけど。』 
娘 『うん』 
私 『明日のプール、おばあちゃんが元気になるまで延期してくれないかな。』 
娘 『えー、なんで!?』 
私 『おばあちゃんもおじいちゃんもさ、H(娘)がやりたいって言うと、それに無理してでも協力しようって思ってくれてるんだと思うんだ。 Hがプールやる間ずっと水につかって見てるだけなんて、おばあちゃんもおじいちゃんも大変だと思うんだよ。』 
娘 『だって、私が話し合って決めたんだよ?私がわがまま言って、どうしてもやりたいからってごねたわけじゃないよ? それにおじいちゃんは、おばあちゃんも今夜ゆっくり寝たら明日は元気になるだろうって言ってたよ!』 
私 『うん・・・そうだよね、Hがわがまま言ってごねて無理やり決めた感じじゃないことはお母さんも分かるよ。 でもおじいちゃんとおばあちゃんって、とにかくHがやりたいことやらせてあげたいってどうしても無理をしちゃうと思うんだ。 それに、Hと違ってあのくらいお年寄りになるとね、疲れたーっていうのが寝てもとれないものなんだよ。』 
娘 『・・・・じゃあ、どうすればいいの?』 
私 『・・・明日はお父さんとお母さんがおうちにいるし、3人で一緒に公園で遊ばない?母の日のプレゼントもすっかり忘れてたから買いに行きたいし、、、一緒に選んでくれない?』 
娘 『プールは?おじいちゃん、11時に迎えに来てくれるってさっき話したよ。』 
私 『もしお母さんの意見をのんでくれるんだったら、お断りの電話かけてくれないかな・・・』 
娘 『うーん・・・わかった。』 

娘は私の意見に従ってくれ、また実家に電話をかけ、 
『あ、何度もごめんね。 明日はお父さんとお母さんと遊ぶことにしたの。 ・・・いやいや、寝たって明日元気とは限らないでしょ。 ・・・おばあちゃんがほんとにちゃんとムキムキ元気になったらまた約束しよ。 じゃあね、ばいばーい。』 
と話して、電話を切った。 

私は電話から戻った娘に超モヤモヤしながら『ありがとう。。。』と声をかけ、 
娘はカラリと『うん、おじいちゃんなんだか慌てて『なーに言ってんだよー行くよー行くよー』って言ってたよ(笑)』と声真似をして笑った。 
その後そのことについて話すことはなく、娘はまたご機嫌になってすっかり忘れたように見えた。 
次の日は夫と私の両方の母に母の日のプレゼントを買いに行ったあと、 
約束通り、3人で近くの公園でへとへとになるまで遊んだ。 

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自分の対応に違和感があるエピソード。 
がっつり介入してしまった。これは違うよなぁ。 
私の意見なんだけど。とか言いながら、最初から説得モード全開で押し付ける気満々だったもんなぁ・・・。 
でもどうしたらよかったんだろう。 

娘と両親を信頼してプールに行ってもらった方がよかったのだろうか。 
しかし母はからだが弱く、少しの無理がたたって長患いすることがこれまで何度となくある。 
両親は高齢でこれから若返ることはなく、どんどん無理がきかなくなる。 
だから娘にもだんだんに、老いた祖父母をいたわれるように付き合い方を考えて欲しいと思っている。 

娘はこのエピソードで何を学んだだろう・・・。 

という話を、近況報告としてさせていただきました。 
 

さて、そうして昨日の午後流山から家に帰ると、リビングのテーブルの娘が座るベンチ近くに手紙が置いてあった。 
日曜日に遅ればせながら買った母の日のプレゼントに添える手紙を書こう、と渡してあった便箋だった。 

便箋には母を体調を案じる言葉と感謝が綴られていて、母と娘がお花を持って並んでいる笑っている絵と周りにきれいな飾り枠が書いてあった。 

手紙の文章を読んで、私は自分のしたことが失敗だったとはっきりとわかった。 
今回のエピソードは、私だけが、娘も、両親も、信頼していないという話だったんだ。

娘は相手の状態をまだちゃんとわかってあげられないに違いない、 
両親は無理をして老体に鞭打って付き合ってくれているに違いない、 
どちらの話もちゃんと聞いていないのに勝手に『それはいかん!』って一瞬で反応してしまった。 

さて、ではここから私はなにができるだろう? 

そして、夜ご飯を食べ終えてのんびりしている娘に聴いてみた。 

私 『日曜日さ、お母さんの意見受け取って、プール行くのやめてくれたでしょ。それについて、どう思った?』 
娘 『どうって?』 
私 『うん・・・お母さんの意見受け取ってくれて、お母さんは感謝しているんだけど、同時に意見押し付けてよくなかったかな、とも思ってるの。 Hがちゃんとおじいちゃんおばあちゃんと話し合って決めたことに口出ししちゃったなーって。Hはそんな風に思わなかった?』 
娘 『うーん・・・ほんとのこと言っていい?』 
私 『もちろん!(笑)』 
娘 『おじいちゃんとおばあちゃん、見てるくらいならできるんじゃないのかなって思った。プールはいる時間も、相談して決めたらいいし。』 
私 『そうかー(笑)そうだよね、そう話したんだもんね。プールはいる時間もちゃんと相談しようって考えてたんだね。これからはどうしようと思う?』 
娘 『同じようなことがあったら?そうだなー、、、やっぱりみんな元気ではしゃいで遊ぶ方が楽しいから、ちゃんとほんとに元気か?無理してないか?って確かめようと思う。』 
私 『そうなんだ。ありがとう。私も学んだことあるよ。』 
娘 『お母さんが?どんなこと?』 
私 『これからは、Hとおじいちゃんおばあちゃんが話し合って決めたことに余計な口出ししないようにしようって思いました。3人で決めたことを大切にしてお任せしようって。』 
娘 『そっかー(笑)別に余計って思ってないけどね(笑)』 

娘は笑って許してくれた。 
娘はそもそも許してくれていた。 
ありがたいなぁ・・・・。 

いつも娘は何を学んだろうかと考えて、『どんなことを学びましたか?』と問うことが大事だけど、今回は、同じエピソードの私の課題にも向き合って、私が学んだこともちゃんと言葉にしてシェアできたのがよかった。 

あ、それから、両親にわたしからもいつもありがとうって伝えよう。 
それから話も丁寧に聴こう。両親の願いは、なんなのか。。。 

私の陰性感情によってタテの関係で始まったエピソードは、娘の手紙のおかげで目を覚ますことができ、少しはヨコの関係を取り戻すことができた。(と思う) 
でも手紙がなかったらどうしていたかな? 
一人で代替案を出すのはなかなか難しい。。。 
忘れないように忘れないように、と思っても、心配や不安という陰性感情によってぐぐぐいっと競合的になってしまうパターンが私にはある。 
あるけどそこから、何度でも学んで自分が変わる決心して、娘や周りの人々をホントウに信頼し、勇気づけることができる人になりたい・・・と思った。 

という顛末でした(*^^*) 

今回は分析などしていただくことはなかったけど、エピソードを意識して暮らすってそれだけでもほんとに大事だなと改めて思いました。 
そしてなんであれ仲間に聴いてもらえると、更に整理しやすくなるなとも感じました。
 

日々エピソードがあって、聴いてくれる仲間がいて、ありがたいです。 

流山で近況報告を聴いてくれたみなさま、ありがとうございました♪ 
また、読んでいただいていたみなさまも、いつもありがとうございます。 


【久郷 緑 2016年5月11日】