チャンピオン

先生への連絡帳に
モズの宿題などについては、本人が管理したいと言っていますので
見守っていきたいと思っていますと書いたところ、
わかりました、ありがとうございます、
今日はカタカナのワークを持ってくるように伝えていますのでお知りおきください
とお返事をいただきました。

モズに確認しました。
「今日はカタカナのワークを持ってきてくださいねって先生に言われたの?」
「あ、そうそう。忘れちゃってたの。でもぼくね、今日はひとつしか忘れ物しなかったんだ!(^^)」
「へえ...そう、それはよかったね。...ちなみにいつもはいくつぐらい忘れ物するの?」
「え?毎日5こぐらいかな。」
「ひえー?!」
「ぼく忘れ物クラスで一番多いんだ〜(^^)」
「あのー、毎日5こも忘れてて、大丈夫なの?」
「まあ、なんとか。特に困らないよ。紙もらったり、次の日持って行ったり。」
「はあ、たくましいですね...。毎日元気に楽しく行ってるように見えてたから、全然気にしてなかったわ。」
「うん、ぼくは元気だし、毎日楽しいですよ〜♪」
「そう...。それはよかったです。しかしあなたが忘れ物大王だったとは存知ませんでした...。」
「大王じゃないよ、忘れ物チャンピオンだよ(^^)」
「チャンピオンですか...。」
「うん!ぼくはクラスで一番給食食べるの早いしたくさん食べるし、お手伝いするし、力の大会(友だちとの力比べ遊び)でも一番強いし、そして忘れ物でもチャンピオンなんだ(笑)」
「そうなんだ(笑)...で、忘れ物チャンピオンでいたいの?」
「いや、忘れ物はしない方がいいよ。」
「そうだよね。何かお母さんにできることはある?」
「あ、じゃあ時間割のチェックをしてほしい!今日ひとつしか忘れ物しなくて、すっごくすっきりしたから。」
「わかりました。時間割のチェックってどういう風にすればいいの?」
「ぼくが時間割した後で、一緒に見てほしい。」
「わかった。じゃあ、学校の用意は夜ご飯の後にすぐしてくれる?
 朝とかお風呂の後とかはお母さん色々やることがあってゆっくりチェックできないから。」
「わかった!」


学校のことについてあまり口を出してはいませんでしたが、
私は実態の把握ができていなかったなとちょっと反省しました。
毎日5こ忘れるって、なかなかのことです。
お友だちも忘れ物はするそうですが、「みんなは毎日は忘れないし、まあ3こぐらいかな」ということです。
モズは客観的によく実態を把握しています...。
モズは困ってはいないようですが、忘れ物しているとすっきりしないんですね。
そのことを実感して、忘れ物をしないようにしたいと思うようになってくれて、
そして忘れ物をしない工夫を考えられるようになって、
ほんとうによいことを学んでくれたなと思いました。

私にお手伝いを依頼してくれたのも嬉しかったです。
こうしてひとつずつ、分離した課題から共同の課題を作って、試運転して、見直していきたいと思います。
次の日はひとつも忘れ物をしなかったそうで、たいへん喜んでいました。
きっと一週間も一緒に時間割のチェックをすれば、
その後一人で用意をしても、忘れ物がない日の方が普通になるんじゃないかなと思います。
忘れ物しないチャンピオンという無謀な目標は立てませんけれどもね。

【M.M.2017年11月】