2020年4月アーカイブ

ZOOM飲み会


岩手の母にも、新潟の長男にも、4月には会いに行く予定でいたけれど、もちろん行けなくなった。
この春社会人になった京都に住む三男とは「連休に京都で山登りに行きたいな。」なんて気楽に話していた。

会おうと思ったらいつでも会える、状態だったから会えなくても大丈夫!だったのだけれど、いつ会えるのかな、と思うと急に心細く寂しくなったりもした。


3月の終わり、コーラスの方たちとZOOMをやっているのを、珍しくのぞきに来た夫。
コーラスの方々の明るい声、笑い声に「楽しそうだったね」とこれまた珍しく感想を述べていた。

このことでZOOMに興味を持ったらしく「ボクもやろうかな」と度々繰り返していた。

その夫が「家族でZOOM飲み会しようか」と金曜日、帰宅して言った。
自分は飲まない夫の言葉に驚きながらも、ZOOMを通して家族団らんができそう、父親からの提案なら皆ノッてくれるに違いない、とすぐに賛成した。
が、夫に任せていたらいつになるかわからないな(笑)と思った私は「では、ラインで皆にお知らせをお願いしマス。早速明日できたらいいな」とお願いをして、無事土曜日の夕方にオンラインで集まることができた。

一番ウキウキしていたのは私だと思う。
「お母さん、まだ飲んでいないのに酔っ払ってるみたいだね。」と隣にいる二男にも画面の向こうの長男にも言われた。

この3月に引っ越した長男にはどんな部屋かを写してもらい、暮らしぶりをなんとなく想像する。
一人暮らしのそれぞれの夕食のメニューをみては(緑の野菜でも食べてほしいなぁ、ブロッコリーは茹でるだけで簡単よ)と思ったり。母はいつまでも母なのだ。

2時間半ほどの間に「一本開けちゃった」とワインの瓶を持ち上げる三男。
いつの間にかグラス片手に二階へ上がっていった二男。
画面から見えなくなってきた長男に「顔がみえないよ~」と叫ぶと「今洗濯干しているの」とタオルを振っている姿が現れたり。

なんだか、それぞれのいつもが見えてきて面白かった。

iPadを持っている一宮の義母(90歳)にも加わって欲しいけれど、ひとりで加わることは無理だろうな。せめてと思ってその様子を写真に撮って、FBで見れるようにした。
翌日に電話をしたら「iPadでみたけど、あんなことが今はできるの!私にはわけわからないけどすごいね」「そういうのを私も見ることができてよかったよ。ありがとう」と明るい。

有り難いことだ。離れていてもこうやって繋がれるのは。


河野直子 【2020年3月】