保育園の帰り道。長女(4歳)と次女(2歳)と3人で歩いていました。その日は大雨でした。ふたりとも長靴をはいて傘をさしていました。水たまりがあるたびに入っていっては、ぴちゃぴちゃ楽しそうにしながら歩いています。 そうしていると、次女が
「(長靴に)水、入ったぁ」
と言い出しました。とりあえず
「どうするー?」
と開いた質問で判断を委ねてみました。
すると、水が入った右足の長靴を脱ぎ、
「けんけんぱするぅ」
と次女が言いました。
心の中で
「えー!この大雨の中でー!?帰るの遅くなりそうだしめんどくさいー!!家までもうすぐだし我慢して歩いてほしいなぁ...」
と思いましたが、マイナスの感情を持ったまま何か言うとどんな言葉も勇気くじき。ここは深呼吸。「ま、どうなるか観察してみよう♪」と気楽に考えられました。
すると次女は私の足につかまりながらもぞもぞと右足の長靴だけを脱ぎ、左足だけでけんけんを始めました。それに合わせて私が歩いていると、5回くらいけんけんしたところで、
「長靴履くぅー」
と言い、濡れた長靴を履いて家まで歩いて帰りました。
パセージ(アドラー心理学の子育てを学ぶプログラム)では3種類の学び方を教わりました。「モデル」「体験」「ことば」です。
今回は、次女に「体験」から学んでもらいました。パセージテキスト26-Lに
言葉による子育てに頼りすぎるとしばしば子供が体験するチャンスを奪ってしまいます。
とあります。体験から学ぶ機会を作ることをこれからも大切にしていきたいなと思います。
【伊藤太一 2019年8月】