「ななちゃん、舐めたでしょ!」


ある日の職場での出来事。(こども園で勤務しています)

私が午後のおやつの配膳をしていると、
年長の女の子のななちゃんとゆうなちゃんが手伝いに来てくれました。

おかきをお皿に数を数えながら入れる二人。
するとしばらくしてゆうなちゃんが、ななちゃんにこう言いました。

「ねえ、ななちゃん、今指なめたよね。汚いから手、洗ってきて!」

「舐めてないよ」と、ななちゃん。

ゆうなちゃんは私に訴えます。「ねえ、洋子さんも見たよね。」

(・・・どきっ。こっちにきたかあ・・・見てないんだよなあ・・・)

「ごめん、私わかんないな」とにっこり。(笑ってごまかすのは得意技)

「ねえ、洋子さんからななちゃんに言ってよね。汚いって!!」

(保育者の役割は??えーっと、お互いの気持ちを聞いて、、、、。

いや待てよ、違う違う。子どもたちの解決する力を信じよう。
子どものけんかには介入しないんだよな。どうすればいいんだぁ!!!)

あれこれ頭の中でぐるぐる考えていると、ななちゃんが、

「ゆうなちゃん、ごめん。わたし、舐めたかも。手洗ってくるね。」


ななちゃんが手を洗いに行って戻ってくると、その後は
二人で何事もなかったかのように楽しくおしゃべりを続けて配膳をしていました。

お節介な私は「ななちゃん、勇気出して謝れるの素敵ね」と声をかけました。

すると、
「だって、すぐに仲直りした方が、外ですぐゆうなちゃんとあそべるもん!!」
「ね~ 」と、ななちゃんはゆうなちゃんに笑いかけます。
ゆうなちゃんも「ね~ 」とにっこり。

尊敬すべき二人!入園した頃、泣き虫だった二人がなんと成長したことか!!

余計なことしなくてよかったな。信頼することの大切さを学ばせてもらいました。

こんな二人もあと3日で卒園です。(うるうる・・・・)

【堀田洋子 2019年3月】

Powered by Movable Type 4.28-ja